トマトを食べ過ぎるとどうなるの?
リコピン以外にもたくさんの栄養素が含まれていて、ダイエットにもおすすめの野菜であるトマト。しかし、食べ過ぎると体に負の影響が現れてしまうことも。具体的にどんな影響が考えられるのかご紹介します。
体が冷える
リコピン以外にトマトに含まれる栄養素として代表的なのは「カリウム」ですが、これは身体を冷やす効果を持っています。
体温は、温度を下げるカリウムと温めるナトリウムがほぼ均等に存在することによって平熱が保たれているのですが、トマトの食べ過ぎによってカリウムが増えると、体温が下がるおそれがあります。
その結果、腹痛や下痢などの症状をはじめ、ひどい場合には内臓がうまく機能しなくなってしまうこともあり得るので注意が必要です。
冷え性の方は、生食ではなく火を通して食べると良いでしょう。加熱したトマトは成分に変化が生じ、逆に血のめぐりを良くしてくれます。この性質を利用すれば冷え性の方でも安心してトマト料理をいただけるでしょう。
胃酸が逆流する恐れがある
トマトの食べ過ぎで体内に酸性の成分が増えると食道に胃液が逆流し、胃酸が食道の粘膜を傷つける「逆流性食道炎」という病気を発症するリスクが高まります。適量を摂取するよう心がけましょう。
胆石・結石になる可能がある
トマトに含まれている「シュウ酸」はカルシウムと結合して結石になることがあります。適量であれば体外に排出される仕組みになっていますが、過剰摂取してしまうとその機能が追いつかなくなってしまうのです。
シュウ酸は、一見健康に良さそうな野菜や果物にも豊富に含まれているのでトマト以外の以下の食材についても十分に注意してください。
シュウ酸が豊富な野菜・果物類
・トマト
・ほうれん草
・キャベツ
・レタス
・ブロッコリー
・カリフラワー
・ナス
・バナナ
もちろん、体に必要な栄養も含んでいるので、「適量摂取」を意識しましょう。
花粉症を悪化する原因にも
生トマトのたんぱく質はスギやヒノキの花粉の構造によく似ているため、それらの花粉症患者が食べた場合にはアレルギー反応が出たり、症状を悪化させてしまう可能性があります。
花粉が飛ぶ時期にトマトを食べる場合は、なるべく加熱調理を行なってから食べるようにしましょう。熱を加えることでトマトに含まれるたんぱく質構造が変化してアレルギー反応を抑制することが出来ます。
肌が黄色くなる
柑橘系フルーツを食べ過ぎた時に肌の色が黄色く変色してしまう「柑皮症(かんぴしょう)」という症状をご存知でしょうか。
これはみかんなどに含まれる「カロテン」という成分を過剰摂取することで起きるのですが、カロテンはトマトにも豊富に含まれています。そのため、トマトの食べ過ぎが原因で柑皮症になってしまう可能性も大いに考えられます。
万が一、先述したような症状が見られた時には、一時的に原因になりうる食べ物の摂取を控えることで次第に肌色は元に戻ります。
消化不良になることも
トマトの食べ過ぎが消化不良に繋がることがありますが、原因は実の部分ではなく皮にあるようです。一般的にトマトは消化を助ける食べ物として知られていますが、皮は固くて胃で消化されにくいので胃や腸を通過してしまうことがあります。
これも食べ過ぎなければあまり問題にはなりませんが、気になる方は皮をむいたり加熱したトマトを食べるようにしてください。
トマトの皮は電子レンジを使うことで簡単にむくことができます!詳しくは『トマトの皮はレンジで湯むき!40秒でできる簡単な皮のむき方を紹介』をチェックしてみてください。
トマトを食べる時は適量を!食べ方も工夫しよう!
今回は、トマトを食べる時の注意点や効率よく栄養を摂取する方法などをご紹介しました。
トマトは身体に嬉しい効果をたくさん持っている野菜ですが、どんな食材も食べ過ぎはよくないことがお分かりいただけたかと思います。
また、加熱することでたんぱく質構造に変化が起こることはご存知でしたか?
冷え性や花粉症、消化不良で悩んでいる方がトマト料理を食べる時には生のままサラダや和え物にしたりせず、火を通した煮込み料理やスープにするのがおすすめなのでぜひ作ってみてください。
リコピンを上手に摂取するためのポイントを意識しながら、おいしいトマト料理に挑戦してみてくださいね!