保存瓶に入ったはちみつ
甘くてコクがあり、スイーツをはじめ様々な料理に活用できる「はちみつ」。

はちみつは料理に甘味やコク、照りを加えてくれるだけではなく、私たちの身体にも嬉しい効果をもたらしてくれます。はちみつの有名な効果としては、喉にいい、風邪に効く、ということがよく言われていますよね。実はこの他にも、健康や美容の面での効果が期待できます。

そんなはちみつですが、保存しておいたらいつのまにか固まっていた…という経験はありませんか?

また、はちみつは日持ちがする食材ですが、実際のところどれくらいの期間保存ができるのかも気になるところです。今回は、はちみつが持つ効果・効能や上手な保存方法についてご紹介します!

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はちみつに含まれる効能

純粋なはちみつ
はちみつは、ミツバチが花から集めた蜜からできています。しかし、実は花の蜜を集めるだけではちみつになるのではなく、ミツバチの持つ酵素で糖が分解されたり、熟成されて糖が濃縮することでやっとはちみつが完成するのです。

そんな貴重なはちみつには、私たちの身体にとって嬉しい効果が期待できます。はちみつにも種類がありますが、はちみつの純度が高いものほどその効果も高くなります

具体的には、ミツバチが作ったはちみつそのものである「純粋はちみつ」、はちみつを精製して色やニオイを取り除いた「精製はちみつ」、はちみつに果糖ブドウ糖液を加えた「加糖はちみつ」があります。

もちろん、純度が最も高いのは「純粋はちみつ」であり、はちみつの持つ効果も最も期待できると言えます。

それでは、その効果について詳しくみていきましょう。

疲労回復

まずは、疲労回復効果についてご説明します。

そもそも疲労とは、身体的・心理的な原因によってエネルギーを消耗してエネルギー不足に陥っている状態です。

はちみつにはエネルギー源である炭水化物が豊富に含まれてます。炭水化物の中でも、はちみつに含まれているものは「ブドウ糖」と「果糖」が主成分となっています。ブドウ糖と果糖は「単糖類」という分子の小さい糖であるため、はじめから消化吸収がしやすい糖質なのです。

さらに、はちみつにはエネルギー代謝に関わるビタミン類が含まれています。そのため、吸収した糖をより効率よくエネルギーに変換することができるのです。

以上のような理由から、はちみつはエネルギー補給に適しており、疲労の回復に役立つといわれています。

「運動をしたときにはちみつレモンを食べるといい」という話もありますが、実に理にかなっていることがわかります。

殺菌効果

続いては、殺菌効果についてです。

はちみつはよく「喉にいい」、「風邪に効く」などと言われますよね。

これは、はちみつに「グルコン酸」という成分が含まれているためです。このグルコン酸には殺菌作用があり、はちみつを食べることで喉の不調や風邪の原因となる細菌を殺してくれるのです。

また、はちみつにはグルコン酸以外にも「グルコースオキシダーゼ」という成分が含まれています。

グルコースオキシダーゼは酵素の一種で、過酸化酸素をつくり出す働きがあります。過酸化酸素には強い酸化力があり、細菌に対して殺菌作用を発揮してくれるのです。

はちみつが高い殺菌作用を発揮する理由には、上記のようなはちみつに含まれている成分の他にも、その高い糖分濃度のおかげであるとも言われています。

糖分の濃度が高いことによって強い浸透圧が生じるため、細菌の細胞内の水分が奪われて死滅するのです。

砂糖そのものや、高濃度で砂糖を配合したジャムやシロップなどが腐らず長期保存できるのも、この高い糖分濃度による浸透圧が生じるためです。

保湿効果

最後に、保湿効果についてです。

はちみつには、美容にいいビタミン・ミネラルをはじめ、アミノ酸など様々な成分が含まれています。それにより、はちみつは高い保湿力を持っているのです。

化粧品やスキンケア用品にはちみつが配合されているのは、この高い保湿力があるためです。また、はちみつが喉にいいとされるのも、はちみつの殺菌効果だけでなく保湿効果によって喉の潤いが保たれるためですね。

冷蔵はNG!常温保存が基本

冷蔵庫のドアを開けている
以上のように、はちみつには様々な嬉しい効果があることがわかりました。健康や美容の面で嬉しい効果が期待できますから、日頃から積極的にはちみつを摂取したいですね。

そこで気になってくるのが、はちみつの保存方法です。

食材を保存するとき、基本的には冷蔵保存のほうが長持ちしますよね。そのため、はちみつも冷蔵庫に入れて保存したくなりますが、はちみつの冷蔵保存はNGです!

はちみつには高濃度の糖が含まれています。常温ではとろっとした液体の状態ですが、温度が低くなるとはちみつに含まれている糖が結晶化し、白く固まってしまうのです。

こうなると、はちみつを使いたいときにすぐに取り出すことができず、非常に使い勝手が悪くなります。

そのため、はちみつの保存は常温に置くのが基本となるのです。直射日光の当たらない風通しのいい場所にはちみつを保存してください。

はちみつは湿気を吸収しやすいため、風通しがよく湿気が溜まりにくい場所を選ぶのもポイントです。台所のシンク下の収納よりは、戸棚や食器棚の中のほうが適しているかもしれません。また、はちみつの近くに吸湿剤を置いておくのもひとつの方法ですね。

陶器製の容器で保存するとなおよし!

ホーロー製の保存容器
出典:Amazon
はちみつを保存するときは、はちみつを入れる容器もポイントとなってきます。

一般的にはちみつは、プラスチック製の容器やガラス製のビンに入っていることがほとんどだと思います。

プラスチック製の容器だと落としても割れたりする心配がなく、容器の口が細くなっているものが多いため、使い勝手もよく便利です。

また、ガラス製のビンだと少々重さはあるものの、密閉性が高くはちみつへのニオイ移りを防ぐことができます。

しかし、これら2つの容器には、はちみつを保存するうえで大きなデメリットがあります。それは「遮光性が低い」ということです。

はちみつは、光に弱いという性質があります。特に、はちみつに含まれる酵素によってつくり出される殺菌成分である過酸化水素は、光や空気、熱に対して不安定です。

そのため、光の当たる環境にはちみつを置くことは、保存性が低くなる可能性があるのです。そこでおすすめなのが、はちみつを「陶器製の容器」に入れて保存することです。

かわいらしい黄色いくまのキャラクターで有名なあの作品でも、陶器製の容器に入ったはちみつが登場しますよね。

市販のはちみつで陶器製の容器に入ったものを見かけることは少ないですが、陶器製の容器は遮光性が高く、はちみつの保存には最適です。

購入したはちみつを陶器製の容器に移し替えて、直射日光の当たらない風通しのいい場所に保存しておくといいでしょう。

はちみつの賞味期限

容器に入ったはちみつ
先ほどからお伝えしているように、はちみつはその高い糖濃度と殺菌成分のおかげで保存性に優れており、基本的には腐らない食品です。

しかし、市販のはちみつのパッケージを見ると、賞味期限が記載されていますよね。これはなぜなのでしょうか?

そもそも「賞味期限」とは、食品を正しく保存した場合にその品質が保証される期間のことを言います。そのため、パッケージに記載された方法で正しく保存されていれば、賞味期限が切れたからといってすぐに食べられなくなるわけではないのです。

とはいえ、日本では法律によってほとんどすべての食品に賞味期限を記載することが義務付けられています。そのため、はちみつや砂糖、塩など長期保存が可能な食品でも、賞味期限が記載されているのです。

はちみつに記載されている賞味期限は、メーカーなどによって差はありますが、一般的には2~3年のものが多いです。

はちみつを日常的に使用していればすぐに使い切ってしまうため、数年にわたって保存しておくことはないかもしれません。しかし、もしはちみつの賞味期限が切れてしまっても、正しい方法で保存しておけば安心して食べることができますよ。

ただし、加糖はちみつなど加工されたはちみつは糖の濃度や殺菌成分の量が少なくなるため、純粋はちみつよりも保存性が低い傾向があります。その場合には、賞味期限を目安にして早めに使い切ったほうがよいかもしれません。

清潔な管理を心がけよう

はちみつは基本的に腐ることがなく、長期保存ができるとお伝えしました。

しかし、そんなはちみつでも傷んで食べられなくなってしまう場合があります。それは、はちみつが清潔に保たれなかったときです。

特に、はちみつをビンなどに保存している場合、直接口をつけたスプーンや指をはちみつに入れてはいませんか?

一度使用したスプーンや指には、目に見えない雑菌がたくさん付着しています。それらをはちみつに入れることによって、カビが生えたり雑菌が繁殖して傷む原因となるのです。

これを防ぐために、はちみつを使用するときはキレイに洗って乾燥させた清潔なスプーンを使いましょう。使用前にアルコールスプレーなどで消毒すると、より効果的です。

また、はちみつを使用したあとは容器のフタを開けっ放しにせず、すぐに閉めて細菌や異物の混入を防ぐことも大切です。

はちみつが固まったときの対処法

ここまで、はちみつの正しい保存方法についてご紹介しました。しかし、はちみつを常温で正しく保存していても、冬場など気温が低くなるとはちみつが固まってしまう場合があります。

はちみつの種類や含まれる成分の量によっても異なりますが、一般的にはちみつは15℃以下になると結晶化しやすくなると言われています。

はちみつが結晶化してしまった場合、どのように対処したらいいのでしょうか?はちみつの風味や品質をキープしながら、もとの液体状に戻すための方法をご紹介します。

湯せん

鍋で沸騰させている
ひとつ目の方法は「湯せん」にかけることです。

はちみつが結晶化するのは温度が下がったことが原因であるため、温めることでもとの液体状に戻すことができます。

はちみつを湯せんにかける方法は、以下のとおりです。
1.大きめの鍋やボールなどにお湯(45~60℃)を用意し、容器のフタをとったはちみつを容器ごと入れます。

2.はちみつの容器内にお湯が入らないように注意しながら、はちみつ全体がお湯に浸かるように15~30分程度置く。

清潔なスプーンや菜箸などでときどきはちみつをかき混ぜると、溶けるのが早くなります。

また、はちみつの量や結晶化の度合いによって完全に溶けるまでの時間は異なります。はちみつの様子を見ながら、完全に溶けるまでお湯につけてみてください。

途中でお湯がぬるくなってしまった場合は、再度お湯を加熱するか、熱いお湯を足してください。

ただし、温度を高くしすぎるとはちみつの風味が飛んだり成分が変化してしまうため、注意が必要です。

また、結晶化を繰り返し何度も溶かすと品質低下に繋がります。さらに、溶かし方が不十分だと、再び結晶化しやすくなります。

そのため、はちみつが結晶化しないように保存するとともに、結晶化してしまったときは完全に溶かすようにしましょう。

電子レンジ

電子レンジ
「結晶化したはちみつを溶かしたいけど、湯せんにかけるのはめんどう…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そんなときには「電子レンジ」を使いたくなりますよね。しかし、電子レンジを使ってはちみつを溶かす方法はおすすめできません。

電子レンジを使った場合、容器内ではちみつが破裂する可能性があり危険です。それ以外にも、はちみつに加熱ムラが生じて一部分だけが極度に高温になりやすく、品質の低下にも繋がります。

さらに、そもそもはちみつの容器が電子レンジに対応していない場合もあります。

どうしてもはちみつを溶かすときに電子レンジを使いたい場合には、電子レンジ対応の容器に結晶化したはちみつを取り出し、10秒程度ずつ様子を見ながら徐々に加熱するようにしてください。

はちみつを上手に保存して、毎日の食事に取り入れましょう!

はちみつには、私たちの健康や美容にとって嬉しい効果があります。

さらに、正しく保存すれば基本的に腐ることもなく、長期保存ができるのも嬉しいポイントです。とはいえ、はちみつの品質をキープするためには、保存方法にちょっとしたコツもありました。

はちみつを上手に保存して毎日の食事に取り入れて、はちみつの効果を存分に発揮させましょう!