冷蔵保存したご飯にも応用可能
フライパンで冷凍ごはんを解凍する方法は、冷蔵庫で保存したごはんを温めるときにも利用できます。
ごはんを冷蔵庫で保存すると、でんぷんが劣化しやすい0~3℃程度の温度帯に近づくため、ごはんの水分が抜けてパサパサした食感になってしまいます。こうなるとごはんのおいしさは半減してしまうため、一般的にごはんの冷蔵保存はおすすめできません。
しかし、炊いたごはんが余って食べるまでに時間が空くときや、夏場など高温多湿になる時期には、常温で置いておくのは心配ですし、冷凍するほどでもないため冷蔵保存をすることもあるでしょう。
そんなときに、フライパンを使ってごはんを再加熱することで、失われた水分が補充され、炊き立てのようなもっちりとしたごはんに仕上げることができます。
加熱時間も冷凍保存したごはんを再加熱するときよりも短くて済みます。炊きあがったごはんを保存しておくときに、食べるまでの時間が1日程度であれば、わざわざ冷凍せずに冷蔵保存をしておくと、解凍時間を節約することができますね。
上手に解凍できないときはおかゆにアレンジ
このフライパンに水を入れる方法は、とても簡単で時短にもなる便利な方法です。しかし、解凍するごはんの量が多い場合には、ごはんがうまく解凍されず、加熱ムラができたりごはんの粒が柔らかくなりすぎて潰れてしまうこともあります。
そんなときは、おかゆにしてしまうのもひとつの手です。フライパンに入れる水の量を増やして軽く煮るだけで、あっという間におかゆに変身させることができますよ!
さらに、溶き卵や梅干しなどの具材を加えて味付けしたり、粉末だしや鶏ガラスープの素を加えて雑炊のようにしてもおいしくいただけます。また、トマト缶や牛乳、チーズなどを加えてリゾット風にアレンジするのもおすすめです。
蒸し器・鍋で解凍する方法
電子レンジを使わずに冷凍ごはんを解凍する方法は、フライパン以外にもあります。それは、蒸し器や鍋を使った方法です。蒸し器や鍋を使う場合も、利用するのはフライパンのときと同じく水蒸気の熱となります。
ただし、やり方は少し異なります。具体的に手順をみていきましょう。
1.蒸し器または鍋に十分な水を入れ、フタをして火にかけて十分に沸騰させます。
2.蒸し器に冷凍ごはんを入れたらフタをしてさらに加熱します。鍋の場合は、水に浸からない深さの皿にごはんをいれて、皿ごと鍋に入れてください。
3.冷凍ごはんを入れてから10分を目安に、様子を見ながらごはん全体が温まるまで加熱すれば完了です。
ごはんが十分に加熱されたら、ほぐしながらお茶碗に盛り付けてください。加熱した蒸し器・鍋のフタを開けるときは、高温の蒸気が出てきます。やけどには十分に注意してください。
また、冷凍ごはんを蒸し器・鍋に入れるときは、ラップで包んだままでも取り外した状態でも構いません。ラップを外して加熱したほうが、ごはんにラップ独特のニオイが移ることなく、おいしく解凍できるでしょう。
ただし、ラップを取り外した状態で加熱すると、蒸し器や鍋のフタから落ちる水滴でごはんがびしょびしょになってしまうこともあります。そんなときは、あらかじめフタにふきんなどを巻いておくと、フタから水滴が落ちるのを防ぐことができます。
一度解凍したら再冷凍しないこと!
「冷凍ごはんを解凍したけれど、また残ってしまったので再冷凍したい…」というような場合もあるでしょう。
しかし、一度解凍したものを再冷凍するのはNGです。ごはんに限らず、食材を一度冷凍・解凍したあとに再冷凍すると、品質が大きく低下しておいしさが失われてしまいます。
ごはんの場合でいえば、冷凍・解凍時にお米に含まれる水分が失われ、炊き上がったときよりもパサパサな食感になってしまいます。そのうえでさらにもう一度冷凍してしまうと、より水分が抜けておいしくなくなってしまうのです。
そのため、一度解凍したごはんは再冷凍せずに食べきるようにしてください。一度で食べきれなかった場合は、白ごはんとして食べるよりもチャーハンなど味付けして食べるほうがおいしくいただけます。
とはいえ、ごはんを一度解凍したら時間を置かずに食べることが理想的です。そのため、ごはんを冷凍するときに、あらかじめ一度で食べ切れる量に小分けしておくことをおすすめします。
冷凍ご飯をおいしく解凍しよう!
冷凍したごはんを電子レンジを使わずにおいしく解凍する方法についてご紹介しました。電子レンジがない、突然電子レンジが壊れて使えなくなることもあるかもしれません。
そんなときは、フライパンや蒸し器、鍋を使うことで冷凍ごはんをおいしく解凍することができます。手順も簡単なうえに、冷凍・解凍時に失われるお米の水分を補充できるため、炊きたてごはんに近いおいしさを味わえます。
ぜひ今回ご紹介した方法を試して、おいしい冷凍ご飯を召し上がってみてください!