鮮やかな黄色とホクホクとした甘みが美味しいかぼちゃは、おかずにもおやつにも大活躍してくれる野菜。しかし、丸ごとかぼちゃを買ってしまうと大きすぎて使いきれないということも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、かぼちゃを長く楽しむ上手な保存方法を紹介します!丸ごとかぼちゃから、使いやすくカットしたかぼちゃの保存方法まで、詳しいやり方と保存期間を解説していきます。
美味しいかぼちゃの選び方
かぼちゃを保存する前に、美味しいかぼちゃを選ぶポイントを紹介します!
選ぶポイントを抑えておくことで、同じ値段のかぼちゃでもより美味しいものを買えるようになりますよ。
野菜は採れたてで鮮度がいいものが美味しいと思われがちですが、実はそうでないものも多くあります。かぼちゃもそのひとつで、採れたばかりでは甘みが弱く美味しくありません。収穫後にしっかり熟成させることで水分が飛び、デンプン質が糖分に変化してほっくりと甘くなるんです。
選ぶならできるだけ甘いかぼちゃを選びたいもの。よく熟成されたかぼちゃを選ぶポイントは「皮の状態」「形やヘタの状態」「重さ」です。
皮
まずチェックするのは皮の状態です。かぼちゃの皮は熟すにつれて滑らかさが失われていき、ゴツゴツと固くなっていきます。すべすべ、つやつやしすぎているものはまだ食べ頃ではありません。
皮は緑色が濃くてハリがあり、縞模様がはっきりしているものほど太陽の光をたっぷりと浴びたいいかぼちゃです。
皮に黄色いムラがあると心配になりますが、日が当たっていないだけで、味や食感にはあまり影響はないので安心してください。皮の黄色い部分は中の果肉の色を表しているので、黄色い部分を見れば切らなくても果肉の色をチェックできますよ。
形・ヘタ
次に、かぼちゃの形やヘタの状態をチェックします。
かぼちゃは左右対称に膨らんでいるものを選びます。全体的にいびつなものは、身の中の味や栄養が偏ってしまっています。ヘタも左右対称になっているかもしっかり見ておきましょう。
さらに、ヘタがコルクのようにしっかり固く乾燥している、10円玉くらいの太さになっているものはしっかりと熟成しているかぼちゃです。
手に持てる場合は、かぼちゃの重さも要チェック。ずっしりと重いものは身がしっかり詰まっています。逆に、持ってみて妙に軽いかぼちゃは中がすかすかになってしまっている可能性があります。
カットかぼちゃの場合
カットかぼちゃで中身がチェックできる場合は、果肉の色と種の状態をチェックしましょう。
かぼちゃは熟していくと果肉が濃いオレンジ色に近づいていきます。果肉の色が濃く肉厚で、種がふっくらとしているものを選びましょう。細かったり、平べったい種は未熟なうちに収穫されているので、甘みや食感が足りないことがあります。
ワタの色が黒ずんでいたり、種がすかすかになっているものは熟しすぎているので避けるようにしましょう。
かぼちゃは捨てる部分がない万能野菜
かぼちゃにはβカロテンが豊富に含まれていて、ビタミンCやビタミンEが抗酸化作用をさらに高めてくれます。βカロテンは皮の部分に多く含まれているので、できるだけ皮ごと調理するようにしてください。
また、捨ててしまいがちな種やワタにも動脈硬化を予防するリノール酸がたっぷり含まれています。ローストしたりカレーやシチューに入れるなど、残さず利用しましょう!
常温保存する場合
丸ごとのかぼちゃは涼しい季節なら常温で保存できます。その際、10〜13℃前後で保存するのがベスト。日の当たらない風通しのいい場所を選ぶのがポイントです。このとき、新聞紙で包んでおくと余計な水分を吸い取ってくれるのでおすすめです。
夏場や高温多湿の場所では傷むだけでなくカビや虫が発生することもあるので、丸ごとであっても常温保存は避けるようにしましょう。
涼しい場所に置いておけば1〜2ヶ月は保存ができますが、かぼちゃは常温に置いておくと少しずつ熟していきます。未熟なかぼちゃの場合は“追熟”により食べ頃にできますが、すでに熟しきったかぼちゃは腐ってしまうことがあります。買ったときにすでに熟している場合は、早めに食べるか、後ほど紹介する冷蔵・冷凍保存がおすすめです。
冷蔵保存する場合
夏場やカットしたかぼちゃは、冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
冷蔵庫の温度はかぼちゃにとって低すぎるので、野菜室で保存するのがおすすめです。カットした場合はワタや種から傷んでしまうので、保存する前にきれいにくり抜いておきましょう。さらに、切り口にぴっちりとラップをし、空気に触れないようにします。
丸ごとかぼちゃは野菜室なら常温と同じく1〜2ヶ月保存できます。
カットしたかぼちゃは痛むのが早いので、冷蔵庫で保存した場合は5日程度で使うようにしましょう。カットかぼちゃを使い切れないときは、次に紹介する冷凍保存をしてしまうのがおすすめです。
冷凍保存する場合
カットしたかぼちゃを長期保存する場合は、冷凍保存がおすすめです!
使いやすい形にカットして冷凍しておけば、使いたい時にすぐに使えるので料理の手間も省けて便利に使えます。
冷凍する時のポイントは、薄切りやひとくちサイズなど、用途に合わせた状態にカットしておくことです。生のままでも、軽く下茹でしてから冷凍しても大丈夫です。下茹でした時は、水分をしっかり拭き取ってから冷凍するようにしましょう。
さらに、茹でて潰してから冷凍保存をするのもおすすめです。柔らかくなるまで茹でてから潰して冷凍用の保存袋に小分けして保存すれば、かぼちゃスープやプリン、グラタンなどがすぐに作れますよ!
カットしたかぼちゃは重ならないように、潰したかぼちゃは薄い板状に伸ばして冷凍するのがポイント。使う時にポキポキと折って使えるので、必要な分だけ取り出せます!
冷凍かぼちゃを料理に使う時は、解凍せずにそのまま鍋やフライパンに入れることです。解凍をしてしまうとベチャッとしたり、色が悪くなってしまいます。凍ったまま調理することで、食感や色の劣化を抑えることができますよ。
冷凍したかぼちゃの保存期間は、約2週間です。丸ごと保存する場合よりも保存期間は短くなるので、早めに使い切るようにしましょう!
かぼちゃを上手に選んで美味しく便利に楽しもう
今回は、かぼちゃの上手な選び方と便利な保存方法を紹介しました。
かぼちゃは栄養豊富で美味しいけれど、一人暮らしや少人数の家庭ではちょっと扱いにくい野菜というイメージがあるかもしれません。丸ごとかぼちゃを買って、使いきれずに無駄にしてしまいがち……という人も、今回紹介した方法で無駄なく活用してみてくださいね!