毎日の食事に欠かせない調味料。一般的に小さい使い切りサイズよりも大容量サイズのほうがお得であるため、家計のことを考え大容量サイズを選ぶという方も多いかもしれません。
しかし「大容量の調味料を買ったけど、使い切れずに余らせてしまった…」という経験はありませんか?
大容量のほうがコストパフォーマンスがよく、一度買ったら何度も買い出しに行かなくてよいのがメリットですが、余らせてしまっては結局捨てることになってしまいます。
ですが、この調味料の捨て方にも悩んだことはありませんか?液体調味料は排水溝に流してもいいのか、粉末調味料は何ゴミに捨てればよいのか、意外と分別が難しいものです。
そこで今回は、そんな調味料の捨て方について、種類別にご紹介します!
使わない調味料を排水溝に流すのはアリ?
毎日の食事を作るうえで、味付けのために調味料は欠かせないものです。
日常的に使用するため、できるだけ安く購入するために大容量のボトルで購入したり、安いときにまとめ買いをする方もいらっしゃると思います。
しかし、大量の調味料をストックしておいても、賞味期限内に使いきれずに余らせてしまった…という経験はありませんか?せっかく安く購入しても、余らせてしまっては逆に高くつくことになります。さらに、余らせてしまった調味料は捨てることになってしまいます。
こんなとき、みなさんは調味料をどのように捨てていますか?
醤油や料理酒などの液体調味料は、そのままキッチンのシンクに流しているという方が多いと思います。
しかし、調味料をそのまま排水溝に流すのはNGです!なぜなら、調味料を直接排水溝に流すことは環境破壊につながるためです。
私たちが生活の中で使用した水は、下水道を通じて河川へと流れ込んでいます。もちろん、河川に辿り着く前に下水処理施設で適切な処理をされますが、調味料の中には塩分や添加物、油などが含まれている場合も多く、環境にとっては悪影響です。
大さじ1杯の醤油を川に流すと、淡水魚が住めない環境になってしまうという話もあります。
この場合、魚がもう一度住める環境に戻すためには、たった大さじ1杯の醤油に対して500Lもの水が必要になるといわれています。
このように考えると、余った調味料をそのまま排水溝に流すことがどれだけ環境にとって悪影響を及ぼすかということがよくわかります。
環境破壊を防ぐためにも、調味料は適切な方法で捨てる必要がありますね。
トイレに流すのは?
「排水溝がダメなら、トイレに流せばいいんじゃない?」と考える方もおられるかもしれません。
しかし、トイレに流した水も結局は下水道を通じて河川に繋がっているため、排水溝に流すのと同じことになってしまいます。
またそれだけではなく、トイレに不用意に食品を流すと、トイレがつまる原因にもなりかねません。
トイレであれば調味料がきれいに流れてくれて一見楽なように感じるかもしれませんが、環境破壊に繋がるため絶対にしないでください。
調味料別!正しい捨て方をご紹介
それでは一体、調味料はどのように捨てるのが正しいのでしょうか?
その方法は、調味料の形状や種類によって異なります。それぞれの適切な捨て方について、詳しくみていきましょう。
液体調味料系(醤油やみりんなど)
液体調味料には醤油やみりん、料理酒をはじめ、お酢やポン酢、焼肉のたれなどが含まれます。
これら液体調味料は、排水溝に流さずに「可燃ごみ」として捨てることがおすすめです。
液体のものをどのように可燃ごみとして捨てるのかというと、新聞紙や布などに染み込ませて捨てるのです。
具体的な手順は、次のとおりです。
1.空の牛乳パックを用意し、中に新聞紙や布など液体を吸収しやすいものを入れます。
2.牛乳パックの中に捨てる調味料を注ぎ込み、中身がもれないようにガムテープなどでしっかりと口を閉じます。
牛乳パックはもともと液体を入れていた容器であるため、口さえしっかりと閉じれば中の調味料が染み出す心配はありません。
上記の方法で調味料を牛乳パックに入れたうえで、さらにビニール袋などに入れて捨てると安心です。
ドロっとしている系(マヨネーズやケチャップなど)
マヨネーズやケチャップなどの調味料は、ドロってしていて液体調味料のように紙や布に染み込ませて捨てることが難しいものです。
そこで、こうしたドロッとしている調味料は中身を新聞紙などに出し、そのまま包んでビニール袋に入れて、可燃ごみとして捨てましょう。
ただし、自治体によってはマヨネースやケチャップの容器も可燃ごみとして捨てられる場合があります。その場合は、調味料が容器の中に入ったまま可燃ごみに出していいでしょう。
お住いの地域のゴミ分別方法を確認してみてください。
瓶に入った調味料(ジャムやマスタードなど)
ジャムやマスタードなどの調味料は、瓶に入っていることが多いですよね。
こうした調味料は液体よりもドロドロとしていて、どちらかというと固体に近いかもしれません。
この場合も、マヨネーズやケチャップと同様に中身を新聞紙などに出し、そのまま包んでビニール袋に入れて、可燃ごみとして捨ててください。
調味料が入っていた瓶は水できれいに洗ったうえで、瓶の回収日にゴミとして出してください。
粉末調味料(片栗粉や砂糖など)
砂糖や塩、小麦粉や片栗粉、ホットケーキミックスなど粉末調味料も、可燃ごみとして処理します。
特に小麦粉やホットケーキミックスなどの粉類は、水に流すとねっとりとした塊になって詰まりの原因になるため、排水溝などに捨ててはいけません。
粉末調味料は紙袋に入れるか、もしくは新聞紙などに包んでビニール袋に入れて、可燃ごみとして捨ててください。
油系(サラダ油やオリーブオイルなど)
サラダ油やオリーブオイル、ごま油などの油脂類は、水に流すと環境破壊に繋がり、可燃性もあるため捨て方に注意が必要な調味料です。
基本的な捨て方としては、液体調味料と同様に紙や布に染み込ませてから、可燃ごみとして捨てましょう。
このとき、染み込ませる紙は新聞紙で構いませんが、新聞紙は意外と油を吸収しにくいものです。そこで、古い布やトイレットペーパーがおすすめです。
「トイレットペーパーを使うのはもったいない!」と感じるかもしれませんが、トイレットペーパーは12ロール入って300円以下で購入できることも多いため、コストパフォーマンスは悪くないでしょう。
また、100円ショップやドラッグストアなどで販売されている油凝固剤や油処理袋を利用するのもひとつの方法です。
こうした商品は、普段の調理で揚げ物をしたあとの油の処理にもよく利用されますよね。捨てる油の量が多い場合にはコストパフォーマンスがやや悪いかもしれませんが、手軽で安心な方法と言えるでしょう。
お酢は掃除に有効活用!
ここまで、調味料の種類別に正しい捨て方をご紹介してきました。しかし、食べられなくなった調味料をただ捨ててしまうのはもったいないですよね。
そこで、活用できる調味料は最大限に活用してから捨てましょう。調味料の中でもお酢は、掃除や衛生管理に役立ちます。具体的なお酢の活用方法を、順にみていきましょう。
ぬめり取り
お酢は、排水溝などのぬめり取りに役立ちます。お酢に含まれる酸が、ぬめりのもととなる成分を分解してくれるのです。
お酢を使ったぬめり取りのやり方は、水と1:1で割ったお酢を気になるぬめりに流すだけでOKです!
手軽に実践できるうえに、ぬめりを取りつつお酢を廃棄することができるため、まさに一石二鳥の方法です。
ガラスの曇り防止にも
お酢は、ガラスの曇り止めにも活用できます。
冬場の窓ガラスや、洗面所の鏡などに利用するといいでしょう。こちらもやり方は簡単。
先ほどと同様に、水と1:1で割ったお酢で窓や鏡を拭くだけで完了です。あらかじめ水拭き・乾拭きをして、ガラスの汚れをとっておくと良いでしょう。
また、飲み物のグラスやコップの曇り止めにも役立ちます。
水と1:1で割ったお酢にグラスやコップをつけ置きしてから洗うと、曇りが取れて透き通ったきれいなグラスに蘇ります。
洗剤で洗っても落ちないグラスの曇りが気になったときには、ぜひお酢を使ってきれいにしてみてください。
調理器具の殺菌
お酢には酸が含まれているため、殺菌作用があります。この働きを利用して、調理器具の殺菌に活用しましょう。
お酢はもともと食品ですから、調理器具に使っても安心です。ただし、お酢が腐ったり傷んだりしている場合は絶対に使用しないでくださいね。
お酢で調理器具を殺菌するときには、調理器具に直接お酢をかけて10~30分ほど放置してください。
事前に熱湯消毒をしたうえでお酢をかけると、より高い効果が期待できます。お酢をかけて放置したあとは、流水でよく洗い流して乾かし、清潔に保管しましょう。
電気ケトルにも応用可能
また、電気ポットの清掃にも役立ちます。電気ポットは日常的に使うものですが、丸洗いできないものが多く、汚れが気になりますよね。
そこでお酢を活用して、普段取れにくい汚れもきれいにしましょう。
まずは電気ポットに10倍に薄めたお酢を入れ、1時間ほど保温状態で放置します。その後、中身を捨ててからもう一度きれいに洗い流せばOKです。
この方法は、電気ポットだけでなく電気ケトルにも応用できます。
電気ケトルで行う場合には、まずは電気ケトルいっぱいにお湯を沸かし、お湯の1~2割程度のお酢を加えて1時間ほど放置してください。あとは、中身を捨ててきれいに洗い流せば完了です。
電気ポットや電気ケトルは水やお湯しか入れないとはいえ、毎日使っていると曇りや汚れが付着してしまいます。お酢などを活用して、定期的にお手入れすることをおすすめします。
環境破壊を防ぐためにも、調味料は正しく捨てましょう!
毎日の食事に欠かすことのできない調味料ですが、使いきれずに捨てることになってしまうこともあると思います。
しかし、そんなときに調味料を安易に排水溝に捨ててしまうと、環境破壊に繋がってしまいます。まずは、調味料の賞味期限が切れてしまわないように適切な量を購入して使用することが第一ですが、もし調味料を捨てることになった場合には正しい方法で捨てるようにしてください。
また、お酢は普段のお掃除にも活用することができます。ただ捨ててしまうよりも、最大限に活用しておうちのキレイも手に入れちゃいましょう!