丸ごと1本のゴーヤ
夏の定番野菜でもある「ゴーヤ」ですが、毎日召し上がるご家庭は少ないと思います。だからこそいただき物のゴーヤが余ってしまった…なんてときは正しい保存を心がけたいもの。

ゴーヤは見た目によらず意外とデリケートです。見た目から丈夫だと思い常温で保存していたら果実がシワシワになってしまった、なんて経験がある方は意外と多いのではないでしょうか。

今回はそんな時に知っていると便利な、ゴーヤの保存方法をご紹介します。賢く保存して栄養価の高いゴーヤを美味しくいただきましょう!

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ゴーヤは未熟な状態で収穫するためなお苦い

完熟ゴーヤ
ゴーヤの特徴はなんといっても猛烈な苦味ですよね。なぜあんなにも苦いのでしょうか。

ゴーヤだけでなく大半の果物や野菜は未熟なままで収穫するとある程度の苦味をもっています。ゴーヤは主に未熟なままで収穫し食べることから余計に苦味があるのです。その証拠にゴーヤは完熟すると黄色くなり甘くなります。苦味はなくフルーティな甘さを楽しめるのだそうです。

しかし、苦味成分には嬉しい効果がたくさん含まれています。『完熟したゴーヤ(にがうり)は甘くなる!?追熟方法やおすすめの食べ方も紹介』にて詳しく説明しているので合わせてチェックしてみてくださいね!

実は簡単!?美味しいゴーヤの選び方

ザルに載った3本のゴーヤ
ゴーヤを美味しく保存するために欠かせないのが、購入時になるべく新鮮で美味しいゴーヤを見分けること。

皆さんがゴーヤを購入する時に気を付けているポイントは何でしょうか。同じ棚に並んでいても形や色は様々なゴーヤ。その中でちょっとした違いを区別することが出来れば、誰でも簡単に美味しいゴーヤを選ぶことが出来るんですよ。ここではそのコツをお教えします!

新鮮で美味しいゴーヤの見分け方

まずは色をチェックしてください。鮮やかで濃い緑色をしているゴーヤは新鮮な証拠です。また、持ち上げてみた時に重みを感じられるものを選ぶようにしましょう。

果実表面のイボはしっかりとしてハリがあり、大きさが均一で密集していると新鮮だというサインなので色合いと合わせてチェックするようにしてください。

味の違い

「ゴーヤは好きだけど、できるだけ苦味が少ないものを選びたい…。」という方もいるかと思います。苦味が落ち着いているゴーヤを選びたいときは、果実表面の色が薄く、イボが大きめのものを選ぶと苦みが控えめのゴーヤを選ぶことが出来ます。逆に苦味をもっと楽しみたいという方は、色が濃くイボが小さめのものを選ぶようにしてくださいね。

外見だけで自分好みのゴーヤを見分けられるなんて便利ですよね!自分好みの新鮮で美味しいゴーヤをぜひ見つけてみてください。

ゴーヤの種やわたには栄養がたくさん

ビタミンCを豊富に含んでいるゴーヤ。皮や果肉の部分を食される方が多いと思いますが、実は捨ててしまいがちな、わたやタネにもビタミンCが豊富に含まれていると言われています。

特に種には果肉の約3倍ものビタミンCが含まれているそうです。1日ほど天日干し、フライパンで乾煎りすればナッツ感覚でおつまみとしても楽しめるのだそうです。気になる方はぜひ挑戦してみては?

ここからはゴーヤを上手に保存する方法をご紹介します。常温・冷蔵・冷凍保存のポイントを押さえてゴーヤの新鮮さを長持ちさせましょう!

常温保存する場合

丸ごと1本のゴーヤ
ゴーヤは鮮度が重要な野菜なのでもともと常温保存には向いていません。常温でも保存することは可能ですが、せいぜい3日程度しか日持ちしませんので、早めに召し上がるようにしてくださいね。

また、常温保存する際は出来るだけ日の当たらない涼しい場所で保存するようにしてください。夏場は特に傷みやすいので、冷房の効いている部屋に置いて2日以内には食べるようにしましょう。傷んでくると表面が黄色に変色するので、食べられるかどうかの目安にしてください。

冷蔵保存する場合

冷蔵庫のドアを開けている
ゴーヤを冷蔵保存する場合は、果実表面の汚れをキッチンペーパーで軽く拭いて取ってからラップなどで密封するように包み、縦置きで冷蔵庫に入れるようにしてください。5日間ほど保存が可能です。

もう少し長く保存したい場合は、下処理をしてから保存することで7~10日保存が可能になります。下処理の方法については下記をご参照ください。

冷蔵保存前の下処理の手順


1.ゴーヤは縦半分に切り、最も傷みやすい種とワタをスプーンでえぐるようにして取り除く。
2.切った断面をキッチンペーパーで覆い、その上から果実全体をラップで包んで空気に触れない状態にする。
3.乾燥を防ぐため、切った断面が下になるようにして野菜室に入れる。

※ゴーヤの栄養が流れてしまうので、下処理の中で水洗いはしないようにしましょう。汚れがついていたらキッチンペーパーなどで軽くふき取る程度にしてくださいね。

簡単な下処理ですが、この作業を行うことがゴーヤの新鮮さを保つ秘訣となります!

冷凍保存する場合

10日以上長持ちさせたい場合は、冷凍保存が有効です。約1ヶ月ものあいだ保存することが出来ます。こちらも下処理をしてから保存するようにしてください。

冷凍保存前の下処理の手順

1.冷蔵保存の時と同じようにゴーヤは縦半分に切り、最も傷みやすい種とワタをスプーンでえぐるようにして取り除く。
2.お好みの薄さにカットし水気をしっかりとった後、フリーザーバッグに密閉して冷凍庫に入れる。

※ゴーヤの苦みが苦手な方はサッと塩茹でする、もしくは薄めに切って塩もみしてから冷凍すれば苦みが抜けるのでぜひ試してみてください!

解凍の手順

使う場合は、前日に冷蔵室に移し自然解凍するようにしてください。解凍中にゴーヤの水分が出て水っぽくなってしまうので、よく絞ってから料理に使うようにしましょう。

汁気が出ても大丈夫な炒め物や煮物に使うときは、解凍せずにそのまま料理に入れることも可能です。

冷凍保存は最も日持ちする方法ですし、カットした状態で冷凍するので使うときにゴーヤを切る手間を省けるのでとっても便利です。

乾燥させるとさらに旨みがアップする!

ゴーヤは天日干しすると苦味が和らぎ、甘みや旨みがアップします。少し時間はかかりますが難しい工程もないので興味のある方はぜひ試してみてください!

干しゴーヤの作り方

1.水で軽く洗ったあとよく拭き取ります。5ミリ幅の輪切りしていきます。
2.ザルに重ならないように並べ半日、1日ほど乾燥させます。

半日ほど干したゴーヤは程よく水分が抜け、コリっとした食感を楽しめます。この時点で苦味はかなり薄れ、ほんのり甘くなっています。

1日干すとカラカラになり厚さも1ミリほどしかありません。食べると軽い苦味と優しい甘さが口いっぱいに広がります。種もカリッとしており、ちょっとしたスナック菓子感覚を味わえますよ!

乾燥ゴーヤは味噌汁などに入れてもいいでしょう。水気を吸うとゴーヤは元に戻るので、ふわっと軽やかな味わいを堪能できます。

ゴーヤを賢く保存して美味しく食べよう!

今回は新鮮なゴーヤを選ぶポイントから、常温・冷蔵・冷凍それぞれの環境下でゴーヤを賢く保存する方法についてご紹介しました。

美味しいゴーヤの特徴は覚えて頂けましたでしょうか。次回購入する時にぜひ活用してくださいね。

また、同じ冷蔵保存でも下処理を済ませてから保存すると日持ち期間がアップするのは驚きですよね。少しの手間で、より美味しさを長持ちできるので買ってきたらすぐに下処理を済ますようにしましょう。

皆さんがゴーヤを正しく保存して美味しい状態で召し上がって頂ければ嬉しいです!

意外!完熟したゴーヤは甘くなる!?