かぼちゃ
程よい甘みとホクホクした食感がおいしいかぼちゃは、秋冬の代表的な野菜のひとつ。

おかずだけでなく、スイーツとしても楽しめて子供から大人まで人気です。実は、かぼちゃには美容や健康に欠かせない栄養がぎっしり詰まっているんです!今回は、かぼちゃに含まれる栄養価や期待できる効果効能について紹介します!

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かぼちゃの旬はいつ?

かぼちゃの煮物
かぼちゃといえばハロウィンや冬至など、秋冬に食べるイメージが強いですよね。一般的な国産かぼちゃの旬は秋から冬にかけての10〜12月です。

かぼちゃの収穫自体は7〜9月の夏〜初秋に行われますが、かぼちゃは収穫したてよりも2〜3ヶ月寝かせておいたほうが甘みが増して美味しくなるんです。

かぼちゃは保存性に優れているため、元々は保存食として扱われてしました。秋までに収穫しておいたかぼちゃを、食べ物が少なくなる冬に食べることが多かったのです。

現在はハウス栽培や輸入されたかぼちゃも多く販売されており、保存性も高いことから一年中かぼちゃが楽しめます。輸入のかぼちゃとして代表的なのは、冬〜春に輸入されるニュージーランド産や、初夏に輸入されるメキシコ産などです。

主な産地はどこ?

大量のかぼちゃ
かぼちゃは土質を選ばずよく育つ野菜のため、日本全国で栽培されています。

圧倒的な生産量を誇るのが北海道で、全国生産量のおよそ45%を締めています。北海道に次いで多いのが鹿児島・茨城・長野などです。

かぼちゃは品種が非常に多く、各地でのブランドかぼちゃの生産も盛んです。有名なものが宮崎県の小菊かぼちゃや黒皮かぼちゃで、どちらも煮崩れしにくく日本料理に適している伝統的なかぼちゃです。

他にも、ボコボコとした皮とひょうたん型が目を引く京都の鹿ヶ谷かぼちゃ、熊本の春日ぼうぶらなど、さまざまなブランドかぼちゃがあります。物産展などで各地の珍しいかぼちゃを探すのも楽しいかもしれませんね。

かぼちゃに含まれる栄養や効果

種を取り除いたかぼちゃ
甘くて炭水化物とカロリーの塊のようなイメージのかぼちゃですが、実は健康や美容に役立つ栄養素がぎっしりと詰まっています!

緑黄色野菜の中でも栄養豊富なかぼちゃは、ダイエット中にも積極的に食べたい野菜です。

気になるカロリーは100gあたり91kcal。普段よくスーパーで見かけるサイズのかぼちゃは1個あたり1kg程度なので、1/4個ほどを食べると約239kcalになります。

他の野菜に比べるとカロリーが多く感じますが、同じく炭水化物がメインであるご飯のカロリーは100gあたり168kcalです。ご飯に比べてかぼちゃは食べ応えがあるぶん、それほど多くないことがわかります。かぼちゃのカロリーについては『かぼちゃは甘いのに低カロリー!?栄養豊富なかぼちゃをダイエットの味方に!』にて解説しています。

そしてかぼちゃには美容に欠かせないビタミンA、C、Eが非常に多く含まれているほか、葉酸・カリウム・モリブデンなどのミネラル類も豊富です。

お腹の調子を整えるのに欠かせない食物繊維もたっぷりと含まれているので、ダイエット中の便秘予防のためにもぜひとも積極的に食べたい野菜なんです。

さらに、かぼちゃを食べることで期待できるさまざまな健康・美容効果を紹介します!

免疫力の強化・疲労回復

かぼちゃには強力な抗酸化作用があるビタミンEや、食べ物をエネルギーに変換するビタミンB、肉体的・精神的ストレスを緩和するビタミンCのほか、さまざまなビタミン・ミネラル類が含まれています。

さらに、緑黄色野菜であるかぼちゃはベータカロテンも豊富なんです。ベータカロテンは身体の中でビタミンAとして働くだけでなく、抗酸化作用による疲労回復効果や免疫力を強化する効果も期待できます。

肉体的・精神的な疲労は免疫力の低下や身体のさまざまな不調につながります。かぼちゃはそんな疲労・免疫力低下対策にピッタリの食材です。

冷え性の改善

疲労回復に役立つビタミンEは冷え性の改善にも役立ちます。

血行不良は冷え性や肩こり、頭痛のほかにも肌荒れなどの原因にもなりますが、ビタミンEは身体の末梢血管を広げることで血流を改善してくれます。

かぼちゃにはビタミンEが100gあたり4.9mgと野菜の中でもトップクラスの量が含まれているんです。成人が一日に必要とするビタミンEは6〜7mgなので、かぼちゃ料理をひと皿食卓に加えるだけでもかなりの量を補うことができます。

また、かぼちゃは東洋医学の観点でも胃腸と身体を温める「温」の食材です。気を補う作用もあるので、冷えで元気が出ないときにおすすめです。

かぼちゃには鉄分の吸収を助けるビタミンCもたっぷりと含まれています。肉や魚など、鉄分が豊富な食材を組み合わせることで貧血の予防にも役立ちます!

育毛効果

かぼちゃの美容効果は肌だけでなく、育毛や薄毛の予防にも効果的です。かぼちゃには美容のビタミンA、B、Cの他に、リグナンと呼ばれるポリフェノールが含まれています。

男性ホルモンのジヒドロテストステロンは、毛髪を生み出す毛母細胞を萎縮させて薄毛を進行させてしまいます。リグナンは大豆のイソフラボンと同じく女性ホルモンに似た働きをして、このジヒドロステロンを抑制してくれるんです。

髪の毛の健康は栄養の他にも、ホルモンバランスが大きな要因を占めます。かぼちゃはホルモンバランスを整えるのにも大きな助けとなります。

むくみ改善

日本人は特に塩分摂取量が多く、普段からむくみに悩まされている人も多いです。

かぼちゃはナトリウムと結合して体外に排出してくれるカリウムも豊富なので、むくみの改善にも効果的なんです。その含有量は100gあたり430mgと野菜の中でもトップです。

同じウリ科でむくみに効果があると言われるきゅうりの約2倍以上、スイカの3倍以上ものカリウムが含まれています。

さらに、血行改善効果や身体を温める効果の他にも、便秘解消に欠かせない食物繊維もたっぷりと含まれています。冷えや便秘もむくみの大きな原因なので、かぼちゃは総合的にむくみを改善してくれます。

皮にも栄養がたっぷり

かぼちゃの皮は固いので、調理の際に捨てている方も多いでしょう。

皮には疲労回復・免疫力アップの効果があるベータカロテンが、なんと実の2倍以上も含まれています。他にもカリウムやビタミンE、食物繊維が豊富に含まれています。

固くて食べにくい皮も、煮物やソテーなどでしっかりと火を通せば柔らかく食べられます。パンプキンスープやお菓子作りなどで皮が余ってしまった場合は、捨てずに薄切りにしてチップスにしたり、千切りにしてきんぴらにしたりと活用できますよ。

かぼちゃの種も食べられる?

かぼちゃの種
捨ててしまいがちなかぼちゃの種も、実は食べられることを知っていますか?

かぼちゃの種は硬い種皮に覆われていますが、その中には栄養がたっぷりと詰まっています。特にミネラルやたんぱく質、良質な脂質が多く、ナッツのように美容や健康をサポートしてくれますよ。

かぼちゃの種はワタをきれいに取り除いてから水で洗ったあと、フライパンで煎るかオーブン・電子レンジで様子を見ながら加熱しましょう。少し焦げ目が付いて、カラカラに乾くくらいに火が通ったら完成です。

種皮ごとおやつやおつまみ代わりに食べたり、ハサミやニッパーで種皮を剥いてトッピングに加えるなど、色々な使い方があります。

あまり実が育っていないかぼちゃの種は、平べったく中身がほとんどないこともあります。種まで残さず活用するなら、しっかりと育ったかぼちゃを選ぶようにしましょう。

甘味が強いワタも活用して!

ちなみに、ワタにも栄養がしっかりと残っています。さすがにこれは食べられないと思うかもしれませんが、実はワタはかぼちゃの中でも甘みが強く残っている部位なんです。

ワタはそのままでは繊維が多く食べにくいので、煮付けでクタクタに煮たり、みじん切りにしてスープに入れるのがおすすめです。コクと甘みが増しておいしく食べられますよ。

かぼちゃの栄養を効率よく摂取する方法

かぼちゃの煮物
せっかくの栄養豊富なかぼちゃを無駄にしないためにも、栄養を効率よく摂取したいですよね。かぼちゃの栄養を無駄なく摂取するためのポイントは、「皮ごと」と「油」です。

よく野菜や果物に含まれているビタミンCは加熱すると壊れると言われていますが、かぼちゃに含まれているビタミンCは加熱しても壊れにくいのが特徴です。

そしてビタミンCを含む栄養成分は皮に多く含まれているので、できるだけ皮ごと食べるようにしましょう!また、ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性ビタミンは油と一緒に食べることで吸収率が大幅にアップします。

かぼちゃのソテーや天ぷらなどの油を使う料理にしたり、脂質が多い肉や魚と一緒に食べるようにしましょう。鉄分が豊富な肉や魚と一緒に食べれば、かぼちゃのビタミンCで鉄分の吸収率も上がるので、相乗効果が期待できます。

かぼちゃは種や皮もまるごと活用して

今回は、秋冬の代表的な野菜のひとつ、かぼちゃの栄養を紹介しました。

ほどよく甘くておいしいかぼちゃには、美容や健康に欠かせない栄養素がたっぷりと含まれています!冷えやむくみ、貧血予防の他、薄毛予防など、さまざまな身体の悩みを改善・予防する効果が期待できます。

皮や種にも栄養が詰まっているので、捨てずにまるごと活用してみてくださいね!

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