オレンジ
一年を通して店頭で見られるオレンジは、いつでも食べられる果物として重宝している方も多いのではないでしょうか。

しかし、袋にたくさん入ったオレンジを買ってくると、食べ終わらないうちにカビが生えていた…なんて経験をした方もいるでしょう。そこで今回は、できるだけ長くかつおいしくオレンジを保存する方法をご紹介します。

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オレンジにも種類がある!

ひと口にオレンジと言っても、様々な種類があることをご存知でしょうか。種類によって果肉や皮に違いがあります。ここでは主に店頭に並ぶオレンジの種類について説明します。

バレンシアオレンジ

オレンジ
「普通オレンジ」とも呼ばれ、一般的にスーパーなどで売られているのがこの「バレンシアアオレンジ」です。バレンシアという名前からスペインが原産と思われがちだが実は違います。

名前の由来は所説ありますが、ポルトガルからアメリカに渡ったこのオレンジが、スペインのバレンシアで栽培されていたオレンジによく似ていたからとも言われています。

現在は主にアメリカや南アフリカから輸入されています。

一時期、日本各地で栽培されていましたが、実がなるまでにとても手間がかかることから徐々に栽培されなくなりました。現在では主に和歌山県で栽培されています。果肉には種があり、皮は厚めなのが特徴です。

一度オレンジ色に色づいた後、そのまま木に残しておくと葉緑素を取り込んで青くなる「回青現象」が起きるので、熟しているオレンジでも青い場合があります。

ネーブルオレンジ

オレンジ
ネーブルオレンジはポルトガルからブラジルに渡ったオレンジが突然変異してできた品種です。

19世紀初めに発見され、アメリカではカリフォルニア州で栽培が始まりました。日本には1889年に輸入され、以後国内でも栽培されている品種です。

種が少なく、おしりの部分にへそのようなへこみがあるのが特徴です。ちなみにネーブルとは英語で「へそ」を意味します。輸入物は年間を通して店頭に並びますが、2〜3月が国産ネーブルオレンジの旬になります。

ブラッドオレンジ

カットしたブラッドオレンジ
ブラッドとは「血」のことで果肉が赤いことから、この名前がつけられました。この果肉の赤さはアントシアニンによるものです。アントシアニンは加熱に強く加工がしやすいという特徴もあります。ジュースにされることが多い品種です。

イタリア原産のオレンジで寒さに弱いという特徴があり、日本では栽培が難しかったようですが、近年の温暖化により国内でも栽培を始めている農家もあります。

マンダリンオレンジ

マンダリンオレンジ
マンダリンオレンジはインドのアッサム地方が原産のオレンジです。学術上はミカン科ミカン属ミカン類に分類され、バレンシアオレンジなどがオレンジがミカン科ミカン類オレンジ属であるのに対して若干異なります。

皮が薄くむきやすいのが特徴で、日本の温州みかんはマンダリンオレンジを品種改良したもの
です。

カラカラオレンジ

カラカラオレンジはネーブルオレンジの枝替わりとしてベネズエラのカラカラ農園で発見されました。

ピンクネーブルなどとも呼ばれていて果肉はルビー色です。現在は主にアメリカやオーストラリアから輸入されています。

美味しいオレンジの選び方

オレンジ
オレンジを選ぶときのコツはまず、鮮やかなオレンジ色で皮にハリがあって傷が少ないものを選びましょう。切り口にも注目してみてください。切り口が緑色のオレンジは新鮮なのでオススメです。

しかしバレンシアオレンジの場合は、先ほど説明したとおり、回青現象があるため青くても熟している可能性があります。

次に手に取って、ブツブツとした感触(油胞)が小さいもの、触った時に果肉を感じることができる皮の薄さで、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。

収穫から時間が経っているオレンジは皮がフカフカとしてきて、果肉から離れるためいびつな形をしていることもあります。できるだけ形のいいものを選ぶといいでしょう。

オレンジの上手な保存方法

冷蔵庫のドアを開けている
輸入品のオレンジは基本的に腐剤や防カビ剤が使われているため、腐りにくいと言われています。そのため、夏以外は風通しのいいところで新聞紙にくるんで置いておけば、1~2週間は保存が可能と言われています。

ただし、夏は野菜室に入れる必要があります。野菜室は湿度が低いので乾燥しやすくなりますから、保存用袋に入れておくといいでしょう。

保存期間

約1〜2週間

冷蔵保存する場合

一度に食べきれず、カットしたオレンジを保存する場合は冷蔵庫に入れましょう。オレンジは一度カットすると乾燥しやすいので、切り口にぴったりとラップでくるむのがポイントです。

皮をむいて冷蔵保存する場合は、乾燥しやすいので次の日には食べ切るようにしてください。

保存期間

約1〜2週間

冷凍保存する場合

オレンジを冷凍保存する場合には果肉だけ冷凍することをオススメします。

まず、皮をむき、ひと房ずつ果肉を取り出して一つ一つが重ならないように並べて金属製トレーに載せてラップをします。ある程度冷凍できたら保存用袋にまとめて入れれば、果肉がくっつかず扱いやすいからです。

ミキサーであらかじめ果汁を絞って、それを製氷皿に流し込んで冷凍する方法もあります。この方法で冷凍すれば、解凍してジュースにしたり、料理に入れることもできるので便利です。

保存期間

約2〜4週間

オレンジのおいしい解凍方法

冷凍したオレンジはそのまま食べられます。少し柔らかくしたい、という場合も完全に解凍してしまうとべちゃべちゃして美味しくないので、半解凍くらいがちょうどいいでしょう。

製氷皿に入れた果汁はそのままミキサーに入れて、他の果物とミックスジュースにすることもできますし、肉料理のソースにするのもオススメです。

皮もオレンジピールに

オレンジピール
オレンジは加工すれば皮も食べられます。

ただし、輸入されたオレンジは防カビ剤や防腐剤が使われているのであまりおすすめしません。防腐剤が使われていない国産のオレンジを使うようにしましょう。

オレンジピールの作り方は以下のとおりです。

1.重曹か塩で皮をこすって洗う
2.皮を剥き、実に接していた白い部分を包丁の背でこすって落とす
3.皮を細く切る
4.沸騰した湯に入れて1分茹で、ザルにあげる
5.もう一度湯に入れて1分茹でたら、ザルにあげて水分を切る
6.砂糖100gを水100ccに入れて火にかける
7.砂糖が溶けたらオレンジの皮を入れて煮る
8.オレンジ色が鮮やかになったら一つずつ取り出して冷ます
 クッキングシートを使うと下にオレンジピールがくっつかないのでオススメです。
9.グラニュー糖を振りかけてそのまま冷蔵庫で保存する

オレンジピールはそのままでも食べられますが、クッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子に刻んで入れると風味が豊かになります。最後のグラニュー糖を振りかける前の段階でチョコレートをコーティングしても美味しいですよ。

オレンジを上手に保存しよう!

オレンジケーキ
ジュースにしたり、ソースにしたり、果肉をそのまま食べたり、オレンジには様々な調理の仕方や食べ方があります。

保存方法をちょっと工夫するだけで、ひと手間省けて簡単にできるんです。オレンジにはビタミンがたっぷり含まれているので、健康にも欠かせない果物です。紹介した方法を用いて、保存してみてくださいね。