ウイスキーをソーダで割って飲むお酒「ハイボール」。甘すぎずさっぱりとした味わいで、男女問わず広い年代の方に人気があります。
使用するウイスキーの種類によって異なる風味を楽しむことができ、レモンを加えたり、ソーダの代わりにジュースを加えることで、様々なアレンジを楽しめます。
そんなハイボールは、自宅でも簡単に作ることができます。せっかく自分でハイボールを作るのであれば、こだわって自分好みのおいしいハイボールを作りたいですよね。今回は、おいしいハイボールの作り方と、こだわるべきポイントについてご紹介します。
目次
ハイボールは日本ならではの飲み方だった!?
ハイボールは、ウイスキーをソーダで割って飲むお酒です。日本では、男女問わず広い世代の方から人気がありますよね。
ウイスキーは、もともとスコットランドやアイルランドで作られた蒸留酒で、海外では昔からよく飲まれています。
しかし、ハイボールも海外で一般的に飲まれているかというと、実はそうではありません。海外では、ウイスキーはストレートかロックで飲むのが一般的です。ウイスキーをソーダで割る飲み方は、日本ならではの飲み方と言えるかもしれません。
ハイボールがおいしくなる黄金比
ハイボールを自分で作るとき、ウイスキーとソーダをどのくらいの割合で割っていますか?
基本的にはお好みの量で割る方が多いと思いますが、実はハイボールにはおいしくなる黄金比があるのです。
おいしいハイボールを提供している多くのお店では、ウイスキー:ソーダ=1:3の割合で割っているところが多いそうです。
また、ウイスキーを販売しているある飲料会社のホームページでは、ウイスキー:ソーダ=1:4で紹介しています。
つまり、ハイボールがおいしくなる黄金比は、ウイスキー:ソーダ=1:3~4であるといえそうです。この割合を目安に、お好みの量に調節してみてください。
家飲みが楽しくなる!おいしいハイボールの作り方
それでは、ここからはおいしいハイボールを作るための具体的な手順についてみていきましょう。
自宅でも簡単に実践できる方法のため、一度覚えてしまえばいつでもおいしいハイボールを楽しむことができます。
ハイボールをおいしくするためのポイントを、ぜひ覚えてくださいね!
1.グラスに氷を詰める
ひとつ目のポイントは、グラスにぎっしりと氷を詰めることです。
こうすることで、グラスが均一に冷え、ハイボールをおいしくいただくことができます。グラスがしっかりと冷えたら、溶け出た水は捨てておきましょう。
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見出し『1.グラスいっぱいに氷を詰める』
氷はブロック状のものが理想!
このとき使う氷は、ブロック状のものがおすすめです。
ブロック状の氷を割って、大きさの揃った氷をグラスに入れるようにしましょう。氷の大きさにバラつきがあると、小さい氷はすぐに溶けてしまってハイボールが薄まる原因になります。
ブロック状の氷を使うのが難しい場合には、できるだけ大きい氷を作って大きさの揃った氷を使うようにしてください。
2.ウイスキーを注ぎかき混ぜる
グラスいっぱいに氷を詰めてしっかりとグラスが冷えたら、ウイスキーを注いでいきます。このとき、ウイスキーをこぼさないように静かに注ぎましょう。
直接氷にかけるのではなく、グラスの端からそっと注ぐのがおすすめです。直接氷に水分がかかると、氷がすぐに溶けてハイボールが薄まってしまいます。
ボトルからグラスの端にそっと注ぐのが難しい場合には、マドラーを伝わせても良いでしょう。ウイスキーをグラスに注いだら、マドラーでしっかりとかき混ぜます。
ウイスキーと氷の水分が混ざると、希釈熱が発生して温度が上がります。そのため、ウイスキーを注いだあとに氷としっかりと混ぜて、ウイスキーを冷たく保つことが大切です。
3.炭酸水を注ぐ
次に、炭酸水を注ぎます。
先ほど説明した黄金比、ウイスキーに対して3~4倍量を目安に、グラスに炭酸水を注ぎましょう。
このときも、ウイスキーと同様に氷に直接当たらないように、グラスの端に沿って静かに注ぐようにしてください。
こうすることで、氷が溶けてハイボールが薄まるのを防ぐだけでなく、炭酸の刺激が弱まるのを防ぐこともできます。
4.マドラーで1回転だけ混ぜる
ウイスキーとソーダをグラスに入れたら、マドラーで混ぜます。このときのポイントは、「かき混ぜすぎないこと」です。
ウイスキーに炭酸水を注いだ時点で、全体はほとんど混ざっています。かき混ぜすぎると炭酸の刺激が弱まる原因になるため、マドラーで1回転だけ混ぜればOKです。
ハイボールをさらにおいしくするコツ
ここまで、ハイボールをおいしく作るための基本的な手順についてお伝えしました。
さらにハイボールをおいしくするためのコツを抑えて、ワンランク上のハイボールを楽しみましょう!
ウイスキーを冷凍保存で冷やしておく
ハイボールなど冷たくして飲むお酒は、キンキンに冷えているとよりおいしく感じるものです。
そのため、ハイボールを作る前にウイスキーをしっかりと冷やしておくと良いでしょう。
ウイスキーを冷やすときは、ボトルごと冷凍庫に入れて冷やすのがおすすめです。
「冷凍庫に入れたら凍ってしまわないの?」と心配になるかもしれませんが、問題ありません。ウイスキーはアルコール度数が40度以上あり、凍りはじめる温度は-31~-44.5℃といわれています。家庭用の冷凍庫は一般的に-15~-20℃程度であるため、ウイスキーを冷凍庫に入れても凍る心配はないのです。
グラスを冷蔵庫で冷やすのはNG!
ハイボールは、しっかりと冷えていたほうがおいしいですよね。そのため、グラスもしっかりと冷やしておくことがポイントです。
しかし、グラスを冷やすときに冷蔵庫に入れて冷やすのはNGなのです。
グラスを冷蔵庫に入れて冷やすと、結露で水滴がついてしまいます。さらに、この水滴は冷蔵庫内の空気や保存している他の食べ物から出た水分なのです。この水滴には食べ物のニオイなどがついていることもあり、せっかくのハイボールのおいしさや香りが損なわれてしまいます。
そのため、グラスを冷やすときには、ハイボールを作るときに氷をいっぱいに入れて冷やしましょう。
混ぜすぎない
続いてのポイントは、混ぜすぎないことです。
先ほども説明したように、ウイスキーとソーダをグラスに入れたあとに混ぜすぎると、せっかくのハイボールの炭酸が抜けてしまいます。
炭酸の爽快感がハイボールの魅力のひとつですから、マドラーで軽くひと回しする程度に抑えておきましょう。
レモンはウイスキーより先に入れる
ハイボールはウイスキーとソーダだけでなく、レモンを入れると香りがたってより爽やかなおいしさを味わうことができます。
このとき、レモンをウイスキーよりも先にグラスに入れておくことがポイントです。
ウイスキーやソーダを入れたあとにレモンを入れると、せっかくのウイスキーの香りを殺してしまうことになります。そのため、レモンを事前にグラスに入れて、レモンの爽やかな香りとウイスキーの芳醇な香りの両方を楽しみましょう。
ハイボールに合うウイスキーは?
ハイボールは、使用するウイスキーの種類によってまったく異なる風味を楽しむことができます。
基本的にはお好みのウイスキーを選んでいただいて構いませんが、気軽においしいハイボールを楽しむには、価格が手頃で熟成年数の短いウイスキーがおすすめです。
ウイスキーは熟成させるほどアルコールの刺激がまろやかになり、ストレートやロックでおいしくいただけるようになります。
一方、熟成年数が10年以下の短いものではアルコールの刺激が強く感じられ、ストレートやロックでは飲みにくいと感じる場合も多いでしょう。そのため、ソーダなどで割ったハイボールのほうがおいしく感じられるのです。
また、熟成年数の短いウイスキーは比較的香りも立ちにくいですが、ソーダで割ることで香りが広がりウイスキーの風味を味わうことができます。
スーパーやコンビニなどで手軽に購入できる国産のウイスキーは、基本的にハイボールに適しています。日本ではもともとウイスキーを水割りで飲む習慣があったため、国産のウイスキーはソーダなどで割っても香りや風味が保たれやすいのです。
海外産のウイスキーでも、香りの強い銘柄や刺激の強い個性的な銘柄はハイボールに適していると言えるでしょう。
もちろん、十分に熟成されたウイスキーでハイボールを作っても大変おいしくいただくことができますが、気軽に楽しむにはスーパーなどで購入できる手頃なウイスキーが良いでしょう。
炭酸水にもこだわろう!
「ウイスキーにはこだわっているけど、炭酸水は特に気にせず選んでいる」という方も多いのではないでしょうか?
実は、炭酸水にもいろいろな種類があり、飲んだときの味わいにもそれぞれ特徴があります。
それぞれの炭酸水を使ってハイボールを作ったときの味わいの違いについてみていきましょう。
強炭酸
まずは、強炭酸を使ってハイボールを作った場合です。
強炭酸は、通常の炭酸水よりも刺激が強く、キレと飲みごたえのあるハイボールに仕上がります。のどごしがよく、仕事終わりなど刺激的な爽快感が欲しいときにはおすすめです。
飲んだときの満足感も高く、ビール好きな方は比較的強炭酸を好む傾向が強いかもしれません。
弱炭酸
続いては、弱炭酸を使った場合です。
弱炭酸は刺激が控えめで、ウイスキー本来の香りや味わいをより味わいやすいハイボールに仕上がります。
そのため、ゆっくりとハイボールを楽しみたいときや、いつもより上等なウイスキーを使ってハイボールを楽しみたいときにおすすめです。
硬水
次に、硬水を使った場合についてです。
水の硬度は、水に含まれているミネラルの量で決まります。ミネラルの量が多ければ硬水、少なければ軟水に分類されます。
硬水は軟水に比べてややクセがあり、すっきりとした味わいがあります。クセや香りの強いウイスキーとの相性がよく、飲みごたえのあるハイボールに仕上がります。
軟水
最後に、軟水を使った場合についてです。
日本の水道から出てくる水は軟水ですから、私たちにとっては馴染みが深く飲みやすい水です。
軟水はまろやかで口当たりがよく、ウイスキーの風味や香りを邪魔しないきれいな味わいを楽しめます。
特に国産のウイスキーとの相性が良いとされていますが、どのようなウイスキーでもおいしくいただきやすいでしょう。
オリジナルのおいしいハイボールを楽しもう!
世代や性別を問わず、広く人気のあるお酒「ハイボール」。すっきりとした味わいで、ゆっくりお酒を楽しみたいときにも、たくさん飲みたいときにも最適なお酒です。
そんなハイボールは自宅でも簡単に作ることができ、いつでも手軽に楽しむことができます。さらに、ハイボールを作るときのポイントやコツを押さえることで、よりおいしいハイボールに仕上げることができるのです。
また、ハイボールに使うウイスキーや炭酸水の種類によっても、まったく異なる味わいを感じられるのも魅力のひとつです。自分好みの組み合わせを見つけて、自宅でもおいしくハイボールを楽しんでくださいね!