形の違いはきめ細やかさに出る
ひとことに「食パン」といっても、様々な種類がありますよね。最近では、チョコレートやシナモン、かぼちゃなどのフレーバーがついた食パンや、ドライフルーツやチーズなどの具材が入った食パンなど、バラエティに富んだ商品が多く見受けられます。
そんな中でも、食パンのベーシックな違いといえば「形」です。最も多く見かける四角い食パンのほかに、上部が膨らんだ山型の食パンもあります。
どうして形に違いができるのかというと、食パンを焼くときの方法が違うためです。四角い食パンは、パン生地を型に入れて、フタをして焼きます。一方、山型の食パンはフタをせずに焼くため、パンの上部が膨らんで山型に仕上がるのです。
また、形だけでなくパンを食べたときの食感にも違いが出てきます。四角い食パンはフタをして焼くため必要以上に膨らまず、キメの細かいしっとりとした食感になります。それに対して、山型の食パンはふんわりと膨らむため、食感もふんわりと軽めの食感に仕上がるのです。
食パンの形だけでなく、食感によっても好みが分かれそうですね。
グラム別!食パン1枚あたりのカロリー
先ほど、食パン100gあたりの栄養素についてご紹介しました。しかし、食パンは6枚切りや8枚切りなど切る厚さが様々で、その厚みによって食パン1枚あたりの重さも異なります。そこで、食パンの厚みごとに、1枚あたりの重さとエネルギー量をみていきましょう。
食パンの厚み | 重さ(g) | エネルギー(kcal) |
4枚切り | 100 | 260 |
5枚切り | 80 | 208 |
6枚切り | 60 | 156 |
8枚切り | 45 | 117 |
食パンの4枚切り1枚でおよそ100gとなります。ちなみに、食パン1斤だと340~400gほどであるため、食パンの種類やお店によって重さ・エネルギー量には差がありそうです。
糖質はごはんよりも多い
先ほど説明したように、食パンとごはんと比べると、同じ100gでは食パンが260kcal、ごはんが168kcalであるため、食パンのほうが高カロリーであるといえます。
また、糖質の量は食パン100gあたり44.3g、ごはん100gあたり35.6gです。糖質の量も、食パンはごはんよりも多いことがわかります。
では、同じエネルギー量で比べるとどうでしょうか?
ごはん1杯が150gで252kcalです。つまり、食パン100gとほぼ同じエネルギー量ということになります。
同じエネルギー量でも、ごはん1杯(150g)と食パン1枚(4枚切り、100g)では、ごはんのほうが食べたときの満足感が高いのではないでしょうか?
ダイエット中の方は、エネルギー量や糖質の量だけに注目するのではなく、食べたときの満足感の高さにも注目すると良いですね!
耳は意外に糖質が高い!
同じ食パンであれば、どの部分でもエネルギーや糖質の量は変わらないと思われがちです。しかし、実はパンの耳の部分は白い部分よりもエネルギーや糖質の量が多くなりがちなのです。
食パンの耳は、パンを焼くときに型に触れている部分です。そのためパンの中身(白い部分)よりも高温になりやすく、そのぶん多くの水分が失われます。つまり、同じ重さで比較すると、パンの白い部分よりも耳のほうが水分が少ない分エネルギーや糖質が多くなるのです。
大きな差ではありませんが、糖質の量を厳しく管理している方は、食パンの耳を使わないサンドイッチなどのほうが良いかもしれませんね。
食パンを食べる際に気をつけるべきポイント
続いて、食パンを食べるときに気をつけたいポイントについてです。
同じ主食でも、食パンとごはんでは栄養素の量に違いがありました。それ以外にも、主食として食パンを食べるときには意識していただきたいポイントがいくつかあります。それぞれについて、順に詳しくみていきましょう。
トッピングにも注意が必要
食パンを食べるときは、そのまま食パンだけを食べるよりもバターやマーガリン、ジャムなどをトッピングして食べることが多いと思います。
これらのトッピングについて、1回に使用する目安量あたりのエネルギー量を見ていきましょう。
トッピング | 使用量(g) | エネルギー(kcal) |
バター(有塩) | 10 | 75 |
マーガリン(ソフトタイプ) | 10 | 77 |
いちごジャム | 20 | 51 |
ピーナッツバター | 15 | 95 |
チーズ | 15 | 51 |
以上のように、トッピングだけでも50kcal以上、多いものでは100kcal近く増えてしまうことになります。
「たった50kcalじゃない?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば一度に食パンを2枚、または毎朝食べたとしたら、その差は相当な量になるでしょう。ダイエット中の方にとっては特に大きな問題です。
ジャムを使いたいときは低糖質のジャムを活用したり、バターやマーガリンよりもチーズやマスタードを使うなど、食パンを食べるときにはトッピングの量や種類に気をつけると良いですね。
ごはんと比べると咀嚼が少ない
続いて注意していただきたいポイントは、「咀嚼回数」です。
食パンは比較的柔らかく、食べやすい食品です。そのため、ごはんに比べると食べたときの咀嚼回数が少なくなる傾向にあります。
私たちはよく噛むことで満腹中枢が刺激され、満足感を得ます。咀嚼回数が少ないと、同じ量を食べても満足感を感じにくく、食べ過ぎに繋がってしまうのです。
また、咀嚼回数が少ないと食べ物の消化もしにくく、消化器官への負担も大きくなります。
食パンを食べるときには、いつも以上に意識して咀嚼することが大切になるでしょう。
添加物が含まれることがある
食パンは、キメを細かくしたりふんわりとした食感をできるだけ長くキープするために、添加物が加えられることがあります。この他にも、食パンのおいしさを増すために甘味料や香料などが使われる場合もあるでしょう。
基本的に日本で食品に使用される添加物は安全が保証されていますし、そもそも添加物すべてが身体に悪いわけではありません。そのため、過剰に気にする必要はありません。
しかし、添加物を習慣的に摂りすぎると、代謝が悪くなって太りやすくなる可能性があります。
また、小さなお子さんがいる家庭では、添加物を気にされる方も多いでしょう。
食パンを主食として食べる分には心配ありませんが、気になる方は商品の原材料をチェックして、添加物の少ないものを選んでください。