のどごしがよく、夏に冷やして食べると美味しいそうめん。手軽に作れるかつバリエーションも豊富なので、主婦の強い味方でもあります。リーズナブルなため、まとめて買う方も多いのではないでしょうか。
しかし、たくさん買ったはいいものの、どうやって保存したらいいかわからないという方も多いはず。そこで今回はそうめんを上手に保存する方法についてご紹介します!
「そうめん」と「ひやむぎ」はなにが違う
そうめんとともに夏の麺料理の定番と言えるのがひやむぎです。そうめんとひやむぎは見た目も料理法もとても似ていますが、違いについてご存知でしょうか。
作り方の違い
そうめんとひやむぎの違いは作り方により異なります。ひやむぎはうどんと同じ材料で、水と小麦粉をこねて作ります。その後、うどんよりも細く切ったものがひやむぎでした。
これに対してそうめんは、水と小麦粉をこねて生地を作るところまでは同じですが、その後生地に植物油やでんぷんを塗りながら細く延ばしていく、という作り方でした。つまり、そうめんは切らずに延ばしていく、という点がひやむぎと大きく異なる点です。
太さの違い
ひやむぎもそうめんも製造が機械化されていくようになると、植物油を塗ったひやむぎが出てきたり、機械で裁断して作ったそうめんが出てくるようになりました。
そこで、現在では太さによってひやむぎとそうめんを区別するようになっています。そうめんが直径1.3cm未満、ひやむぎは直径1.3cm以上1.7cm未満というJAS規格が設けられています。
「手延べ」の意味は?
店舗に並ぶそうめんをよく見ると「手延べ」と書かれている場合があります。この「手延べ」の意味は、機械で裁断したのではなく、「ひたすら細く長く延ばして作った」という意味です。
そうめんにとって、むかしは当たり前の製法だった手延べですが、現在では貴重な製造方法です。そのため、手延べそうめんは値段もグンと高くなります。
機械で裁断する場合はパスタや中華麺を作る時などと同じく、生地を平たく延ばして、それを細く裁断していきます。それに対して手延べの場合は、生地をまず網状によって油を塗り、それを少しずつ延ばしていくという作業を繰り返すのです。
手延べでそうめんを作ると、グルテンの構造が縄上になるため、機械による裁断に比べると歯切れがよく、コシが強くて美味しいそうめんになります。
手延べそうめんにしかできないこととして、製造後すぐに出荷せずあえて3年以上貯蔵庫で保存して熟成させる方法があります。
これは手延べそうめんの表面に油を塗っていることから、製造からあえて長期に保存することでそうめんが熟成し、よりコシの強い品質にすることができるからです。このように長期熟成させた手延べそうめんを「古物(ひねもの)」と呼びます。