日本人の主食である「ごはん」。毎日食べている方も多いのではないでしょうか?炊飯器のスタートボタンを押すだけでおいしく炊き上がりますが、いくつかのポイントを押さえることでさらにおいしいご飯を炊くことができます。

そこで今回は、炊飯器でもごはんをおいしく炊くための方法をご紹介します。ごはんを炊飯するときのコツとポイントを押さえて、いつものごはんをよりおいしく仕上げましょう!

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お米はなぜ研ぐの?

ごはんを炊飯する前に、お米を「研ぐ」という作業が必要になります。そもそもなぜこの「研ぐ」作業が必要なのかというと、お米に残った米ぬかやゴミを取り除くためです。

お米に米ぬかが残っていると、ごはんを炊飯したときに雑味が生まれてしまいます。それを防いでごはんをおいしく炊くために研ぐ必要があるのです。

とはいえ、現在は研ぐ必要がない無洗米などもあります。また、精米技術が向上したことによって米ぬかなどがお米に残りにくくなりました。そのため、無洗米以外のお米でも「研ぐ」というより、「軽く洗う」程度で十分おいしくごはんを炊くことができるようになりました。

炊飯器で美味しくご飯を炊く方法

ここからは炊飯器でごはんをおいしく炊くための方法をご紹介します。「計量」「研ぐ」「加水」「浸漬」「炊飯後」の5つのステップにわけて、詳しくみていきましょう。

1.計量


ごはんを炊く前に、まずはお米を計量します。「ただ計量するだけ」、と思われがちですが、おいしいごはんを炊くためには大切な作業となります。というのも、お米の量によって最適な水の量が決まるからです。丁寧な計量を心がけてくださいね。

お米の計量の手順は、以下のとおりです。

1.計量カップ(180ml)にお米を山盛りにいれ、計量カップの底を1~2回たたき、お米をカップ内に程よく満たします。
2.箸などで計量カップをすり切り、あふれたお米を取り除きます。

以上でお米1合分の計量が完了です。ちなみに、料理に使う計量カップは1カップ200mlですが、お米の場合は1カップ180mlとなっています。容量を間違えないように注意しましょう。

また、計量カップがない場合は、お米の重量で計量することもできます。その場合は1合あたり150gで計量してください。計量カップで計るよりも誤差が少なく、たくさんのお米を計量する場合には時短にも繋がります。

ちなみに、お米を炊飯するときは炊飯器の最大容量の7~8割程度の量で炊くと、ごはんがおいしく仕上がります。炊飯器の容量に対してお米が多すぎたり少なすぎたりすると、お釜の中でお米が対流しにくくなり、炊きムラにつながります。

5合炊きの炊飯器であれば3~3.5合を目安に炊飯するとよいでしょう。

2.米の研ぎ方


次に、お米の研ぎ方についてです。研ぎ方はもちろん、使う水も大切です。それぞれ詳しくみていきましょう。

研ぐ際の水について

炊飯時に加える水には気を使っていても、研ぐ際の水まで気にされている方は少ないかもしれません。お米が最も水を吸収しやすいのは、乾燥しているときに最初に触れた水だといわれています。

つまり、お米を研ぐときの水が最も吸収しやすいのです。そのため、お米を研ぐときに使用する水は、水道水よりも浄水器の水やミネラルウォーターなどの良質な水がおすすめです。

さらに、お米についていた不純物やニオイが水と一緒に吸収されることを防ぐために、最初に入れた水はすぐに捨てることがポイントです。

上手に米を研ぐには?

先ほど述べたように、最初に加えた水はすぐに取り替えることが重要です。お米が浸る程度の水を加えたら全体を軽くかき混ぜ、すぐに水を捨てます。水を入れてから捨てるまでの時間は、10秒ほどを目安としてください。

お米を研ぐときは、手で強くかき混ぜてギュッギュッとこすり合わせるイメージがあるかもしれません。しかし、それはあくまで精米技術が向上する前のやり方です。

今のお米は米ぬかがほとんど残っていないので、丹念に研ぐ必要はありません。逆にお米を強く研ぐと米粒が割れる原因になります。研ぐというよりも「かき混ぜる」という感覚でOKです。

お米を研ぐ操作としては、次の2ステップで完了です。

1.最初の水を捨てたら、水がない状態でお米全体を10~20回ほどかき混ぜます。
2.再び水を加えて軽く混ぜ、白く濁った水を捨てます。

ただし、古米の場合は表面が劣化している可能性が高いため、強めに研ぐことで風味の改善が見込めます。新米や買ったばかりのお米の場合はやさしく、古米の場合は強めに研ぐとよいでしょう。

水を入れ替える目安は?

水を入れ替える回数は、2~3回ほどで十分です。水が透明になるまで入れ替えるとお米の旨味まで水と一緒に捨てることになってしまいます。

そのため、お米を研ぐ操作は上記の2ステップを2~3回繰り返す程度に抑え、水は少し濁っているくらいで終了するようにしましょう。

ザルは使ったほうがいいの?


お米の水を入れ替えるとき、ザルを使うとお米がこぼれる心配がなく便利ですよね。しかし、お米を研ぐ際にザルを使うのはNGです。

ザルの目に挟まったりなどして、米粒が割れる原因になってしまいます。ザルは水切りだけに使用し、研ぐ工程はボールなどに入れてから行うようにしてください。

3.水を加える

研ぎ終えたら、お米を炊飯釜に入れ水を加えます。このときに使用する水も、研ぐときと同様に浄水器の水やミネラルウォーターなどを使用するとよりおいしく仕上がりますよ!

水の分量は炊飯釜の目盛り通り入れましょう。ちなみに、お米の量に対し、1.5倍の水分量が適切とされています。目盛りがない際は重量を目安に計測してみてくださいね。

4.浸漬

水を加えたお米は、十分に水分を吸収させるためにしばらく置いておきましょう。お米を水につけて吸水させる作業を「浸漬(しんせき)」といいます。

浸漬させる時間は夏場30分、冬場では1時間は欲しいところです。室温が低いほど、吸水するスピードも遅くなります。

米粒の中心部まで十分に吸水されない状態で炊飯すると、炊きムラにもつながるので時間があるときはなるべく浸漬するようにしてください。

すぐに炊かないときは?

お米を炊飯器にセットしても、すぐに炊かないときもあるかと思います。朝ごはん用、あるいはお弁当用にお米を炊く場合には、前日の夜に準備することも多いのではないでしょうか?

朝は出かけるための身支度などもあり、炊飯器をタイマーセットして炊飯することは仕方のないことです。しかし、もしごはんを食べるまでの時間に余裕があるのであれば、お米に水を加えてから長時間放置することはおすすめしません。

お米の旨味が水分に溶け出てしまい、おいしさが半減してしまいます。また、衛生面からも常温での長時間放置は望ましくありません。炊きあがる時間から逆算して、十分な浸漬時間を取れるちょうどよい時間にお米を準備するのがよいでしょう。

5.炊けた後は


お米を浸漬させて炊飯したら、あとは炊きあがりを待つだけです。ごはんが炊きあがったら、全体をしゃもじでほぐしましょう。

炊飯・蒸らしが終わったら、すぐにほぐすことがポイントです。ごはんの温度が高いうちにほぐすことでごはん全体の水分量が均一になり、余分な水分が飛ぶため米粒にツヤと適度な弾力が生まれます。

ごはんをほぐすときは、しゃもじで十字に切込みを入れ、ひとかたまりずつ上下を返すようにほすぐとよいでしょう。

炊いたご飯はどれくらい保温保存できる?

大抵の炊飯器には、炊けたごはんを温かい状態に保つための保温機能がついています。しかし、長時間にわたって保温状態で保存しておくことはNGです。

保温状態が長く続くと、ごはんの水分が抜けてお米が固くなったり、風味が飛んだりしてしまいます。炊きあがったごはんを保温しておくのは、長くても2~3時間程度までに抑えることをおすすめします。

毎日食べるごはんをよりおいしく仕上げましょう!

炊飯器でお米をおいしく炊くためのコツとポイントをご紹介しました。日本で暮らしていると、大抵の方はお米を毎日食べているかと思います。

ちょっとしたコツとポイントを抑えることで、毎日のごはんをよりおいしく仕上げることができます。ポイントを押さえてさっそく今日から、実践してみてはいかがでしょうか?

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