健康や美容に効果があると言われる黒にんにく。フルーティーな甘さが特徴的で白にんにくと比べて臭い成分のアリシンがほとんど無いため、そのままでも美味しく食べられます。
黒にんにくは“天然のサプリメント”と呼ばれるほど栄養が豊富ですが、食べ始めてどれくらいで効果があるのでしょうか?
今回は黒にんにくの栄養や1日の摂取目安や副作用などをご紹介します。黒にんにくの美味しいアレンジ方法も解説しますよ!
目次
黒にんにくの効果は出るまでどれくらいかかる?
食生活や体質にも左右されるため、一概にはいえませんが、だいたい食べ始めてから2〜3ヶ月ほどで効果を実感される方が多いようです。
では、どのような効果が期待できるのでしょうか。ここからは黒にんにくに期待できるうれしい効果・効能をみていきましょう!
黒にんにくにはどんな栄養が含まれている?
黒にんにくとは、特にそのような品種があるわけではなく、スーパーなどでよく見る白にんにくを熟成加工したものです。熟成の過程で味がフルーティーな甘みに変わり、まるでドライフルーツのような味わいを楽しめます。
さらに、白にんにくのにおいの素であるアリシンがほとんどなくなっているので、臭いが気にならないところも嬉しいポイントです。
そんな黒にんにくには、天然のサプリメントと呼ばれるほどビタミンやミネラルの他にも健康と美容に欠かせないアミノ酸がたっぷりと含まれています。
アミノ酸はタンパク質を構成する成分で身体の細胞を作ったり、調子を整えるために欠かせないものです。そのなかでも特に黒にんにくでチェックしておきたいアミノ酸が「リジン」「シスチン」「アルギニン」の3つです。
リジン
リジンは体内で作ることができない必須アミノ酸の1つで、体内のタンパク質のうち2〜10%がこのリジンでできています。
リジンには様々な働きがあり、その1つが脳をスムーズに働かせる栄養素としての働きです。脳に必要なブドウ糖をスムーズに届けることで、集中力のアップや疲労回復効果が期待されています。
他にも、肝機能や育毛、免疫力のサポートをするなど身体の色々な機能をサポートしてくれます。
このリジンが足りなくなると、疲れが抜けずに集中力がダウンしてしまう、肝機能や免疫力が衰えて抵抗力が落ちてしまうなどの不調が現れるとされています。
シスチン
シスチンは体内でも生成できる非必須アミノ酸に分類されます。必須アミノ酸のメチオニンを材料に体内でも作られますが、それだけでは不足しがちなため外から積極的に摂りたいアミノ酸です。
シスチンには強い抗酸化能力と代謝サポート能力があり、美肌や身体の酸化・老化防止に欠かせません。特に美肌効果は様々なスキンケアサプリメントに含まれるほどで、シミ、そばかす、肌荒れなどの肌トラブルを内側から改善してくれます。
髪や爪の健康にもシスチンのサポートは重要です。見た目を若々しく保つためにも、不足しないようにしたい栄養です。
アルギニン
筋トレサプリに使われていることでおなじみのアルギニンは、シスチンと同じく体内でも作られる非必須アミノ酸の1つです。しかし、乳幼児や成長時の子供、筋肉を鍛えたい人には体内で作られる分では足りないため、実質的に必須アミノ酸とも言えます。
このアルギニンには成長ホルモンの合成を促す働きがあり、筋肉の合成や代謝アップに効果があると言われています。成長ホルモンは年齢と共に分泌量が減ってしまいます。成長期の子供はもちろん大人や高齢者にもアルギニンのサポートは必須と言えます。
また、リジンと組み合わせることでストレスホルモンを抑えて、不安な気持ちを解消する効果も期待されています。
黒にんにくにはアルギニンもリジンもたっぷり含まれているので、ストレス対策にも役立ちます。
他にもこんな効能が期待できる!
アミノ酸以外にも、黒にんにくには健康や美容に役立つ栄養素が多く含まれています。
特に、S−アリルシステインとポリフェノールは、白にんにくよりも含有量が非常に多くなっています。
これらの成分は、身体の細胞を酸化させる活性酸素を除去し疲労回復や老化防止、ガン予防などの効果が期待できます。
また、白にんにくの4倍近く増加するS−アリルシステインには、リンパ球内のNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させる作用があります。このNK細胞は身体に入った有害なウイルスやガン細胞と戦ってくれるため、免疫力の向上が期待できます。
ガン予防、免疫力向上、疲労回復などにぜひとも黒にんにくは毎日食べたい食品です。
1日の摂取目安はどれくらい?
黒にんにくは薬ではなく食品なので、1日にどれくらい食べなければいけないという決まりはありません。体調やその日の食事内容により、1日1粒〜3粒ほどを食べてみるのがおすすめです。
同じ時間帯に食べなければいけないという決まりもありませんが、朝に食べるとその日1日エネルギッシュに活動でき、夜に食べるとその日の疲労回復に役立つと言われています。
代謝や血流が上がって運動のパフォーマンスがアップするので、運動をするときにはその30分〜1時間前に食べるといいでしょう。
食べ過ぎると起こる副作用
黒にんにくに重篤な副作用はありません。
白にんにくに含まれるアリシンは、大量に摂ると腸内環境を乱してしまいますが、黒にんにくになると、アリシンはほとんどなくなっているので心配はありません。
しかし、人によっては食べ過ぎると胃の不快感や下痢などの悪影響が出るという声もあるので、一度に大量に食べるのは避けたほうがいいでしょう。まだ慣れていないうちは少量から始めてみてください!
栄養は一度にたくさん摂っても、過剰分は身体の外に出ていって無駄になってしまいます。健康や美容効果を実感するためには、毎日少しずつを気長に続けるようにしましょう。
黒にんにくのおすすめの食べ方
黒にんにくにはにんにく臭がほとんどなく、ドライフルーツのようなフルーティーな甘みが特徴です。
そのまま食べるのはもちろん、サラダやピザ、パスタのトッピングや、焼き菓子に混ぜ込んでも美味しく食べられます。
中でもおすすめなのが、バターと黒にんにくで作るガーリックバターです。
作り方
作り方はとてもシンプルで、常温に置いて柔らかくしたバターと黒にんにくをフードプロセッサーに入れてねっとりと完全に混ざり合うまで撹拌すれば完成です。
分量はバター200gに対して黒にんにく1玉程度がいいでしょう。
スプレッド代わりにトーストやバゲット、クラッカーに塗るのはもちろん、目玉焼きやパスタ、ごはんと合わせればワンランク上の料理に早変わりします!
他にもチーズにのせておつまみにしたり、冷凍して冷たいおやつとして食べるのもおすすめです。黒にんにくは水分がほとんど飛んでしまっているので、冷凍してもカチカチにならず程よい歯ごたえが楽しめますよ。
黒にんにくは1日1〜3粒を目安に毎日食べるのがおすすめ
今回は、黒にんにくの効果や1日に食べる量の目安を紹介しました。
黒にんにくは白にんにくと比べて臭いはほとんどなく、フルーツのように甘みがあるので、身体にいいからとついつい食べすぎてしまうかもしれません。
しかし、人によっては食べすぎると胃腸に不快感が出たり、下痢になってしまいます。栄養素も一度にたくさん摂っても無駄になってしまうので、1日に1〜3粒を毎日続けるのがおすすめです。