フレッシュな甘みが楽しめるスイカは夏を代表する食材のひとつです。夏になると海でスイカ割りをしたり、スイカの種を飛ばしたりして遊んだことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、切ってみると中がスカスカだったり、甘味が弱くてガッカリした…ということもありますよね。買うのであれば、甘くておいしいスイカを選びたいものです。そこで今回は、おいしいスイカの見分け方と、スイカを保存するときのポイントについてご紹介します。
目次
スイカは中心が一番甘い!
同じスイカでも部位によって甘さが異なります。最も甘いのは実の中心部分です。皮に近づくにつれて甘味が弱く感じるのは、中心部のほうが甘みが強いためです。
そのため、スイカの甘味を均等に分けるためには、スイカを切るときにスイカの中心部から放射状に包丁を入れることがポイントです。
黄色いスイカがあるのはどうして?
スイカといえば緑色の皮に赤い実が特徴ですが、黄色い実のスイカがあるのをご存知でしょうか?ひとことにスイカといっても、さまざまな品種があります。
緑色の皮に黒いシマ模様があるものもあれば、シマ模様のないもの、皮自体が真っ黒なスイカもあります。そんな数多くの品種の中に、実の黄色いスイカがあるのです。
スイカのルーツを辿ると、そもそもスイカは黄色い実でした。黄色いスイカを品種改良したことで赤い実のスイカが生まれ、いつしかスイカ=赤い実というイメージが定着しました。
赤色と黄色スイカの大きな違いは栄養です。スイカに含まれている栄養の中でも、スイカの色素ともなっている成分の含有量が異なります。
赤いスイカには「リコピン」が豊富に含まれています。リコピンはカロテノイド色素のひとつで、スイカの赤色の素となっています。トマトにも豊富に含まれていることで有名ですね。リコピンには強い抗酸化作用があり、美肌・美容にいいとされています。
一方、黄色いスイカにはリコピンは含まれておらず、代わりに「キサントフィル」という成分が含まれています。キサントフィルもカロテノイド色素ですが、黄色の素となっています。
また、リコピンと同様に強い抗酸化作用があります。そのため、美肌効果のほか、免疫の維持や抗ガン作用も期待できます。
どちらが甘いの?
一般的には赤色のスイカのほうが甘いといわれています。しかし、近年では品種改良が進み、黄色いスイカでも糖度が高くなっています。
味わいとしては、黄色いスイカのほうがあっさりとした甘さが楽しめるようです。2種類のスイカを食べ比べて、好みのスイカを見つけるのも楽しそうですね。
おいしいスイカの選び方
おいしいスイカの選び方についてみていきましょう。スイカは収穫した時点で熟成がストップします。つまり、パイナップルやメロンのように、収穫後に追熟させて甘くすることができません。
そのため、購入する際は熟成されたスイカを選ぶことが大切です。おいしいスイカの特徴について、具体的にご説明します。
シマ模様で選ぶ
一般的なスイカは緑色の皮に黒いシマ模様が入っていますよね。この緑と黒のシマ模様がはっきりとしていて、黒いシマの部分がやや盛り上がっているものが、より新鮮なスイカであるという証拠です。
また、シマ模様が濃くはっきりしているほど、スイカの甘味が強いといわれています。スイカを買うときは、まずは表面のシマ模様をチェックしてみてください。
音を聞く
スイカを叩いたときの音をよく聞いてみましょう。
スイカは、熟成の度合いによって叩いたときの音が異なります。熟成が十分でないスイカは中身も十分に詰まっておらず、「ポンポン」とやや高い音がします。
十分に熟成されたスイカであれば、「ボンボン」と澄んだ音がします。また、熟しすぎているスイカは、より低く「ボンボン」と重たい音がします。
ひとつのスイカを叩いて判断するのは難しいですが、店頭に並んでいるいくつかのスイカの音を聞き比べて、ちょうどよい熟成度合いのものを選びましょう。
ツルで選ぶ
スイカの頭には、ツルがついています。完熟するとツルの根元が周囲の実の部分よりもややくぼみます。十分に熟成していないものはツルを中心につるんと丸み帯びているため、スイカのツルの部分もよく確認してみてください。
おしりで選ぶ
スイカのおしりには、丸くて茶色っぽくなっている部分があります。この茶色の部分が大きいほど、食べ頃でおいしいスイカであるといえます。
逆に言うと、茶色い部分が大きいものは長くは日持ちしないため、食べるまでに数日ある場合には、茶色い部分が少し小さめのものを選ぶといいでしょう。
スイカの上手な保存方法
新鮮なスイカを選んだら、おいしさをキープして保存しておきたいですよね。スイカをより長持ちさせる保存方法についてご説明します。
丸ごとなら常温保存
丸ごとのスイカは常温で保存しましょう。スイカはもともと高温の地域で栽培されていた作物なので、夏場に常温保存しても問題ありません。
逆に、低温の環境は適しておらず、冷蔵庫に入れておくと低温障害を起こしたり、せっかくの甘さが徐々に失われてしまいます。そのため、まるごとのスイカであれば、常温で保存しておくことがおすすめです。ただし、直射日光の当たらない風通しのいい場所に保存してください。
保存期間
丸ごとのスイカを常温保存する場合は、約2週間〜1ヶ月が目安です。
ただし、熟しすぎていると傷むのが早くなる可能性があります。スイカの状態を見つつ、長期間にわたって常温で保存しておくのは避けたほうがいいでしょう。
カットしたスイカを保存する場合
丸ごとのスイカであれば固い皮が実を守ってくれますが、一度カットしてしまうと実が空気に触れ、乾燥や酸化など品質の低下がどんどん進みます。
そのため、カットしたスイカはラップなどでぴったりと包み、冷蔵庫で保存するようにしてください。
保存期間
冷蔵保存する場合は約2〜3日が目安となります。時間が経てば経つほど味は落ちてしまうため、なるべく早く食べきることをおすすめします。
スイカは冷凍保存できる?
食べ切れない場合は、早めに冷凍保存しておきましょう。一度カットすると、時間の経過とともにおいしさが失われます。
スイカを冷凍するときは、皮と種を取り除き、ひと口大にカットします。その後、ジッパー付きの保存袋や蓋付きの密閉容器に入れ、冷凍庫で保存してください。
スイカの品質低下を防ぐために、保存袋や密閉容器の中の空気はできるだけ抜いて口を閉じましょう。このとき、あらかじめ砂糖をまぶしておくと、解凍後も十分な甘味を感じることができます。
また、スイカを冷凍庫に入れて凍らせるときに、アルミのバットやトレーなどにのせて冷凍すると急速冷凍でき、よりスイカのおいしさをキープすることができます。
保存期間
冷凍保存した場合は約1ヶ月が目安となります。冷凍しておけば食べたいときに食べたい量だけ取り出せるため、小分けにして冷凍しておくといいでしょう。
冷凍スイカの解凍方法とおすすめの食べ方
冷凍したスイカを解凍するときは、あらかじめ冷蔵室に移して自然解凍させましょう。
冷凍したスイカはそのまま食べたり、半解凍の状態で食べるのもおすすめです。シャーベットのようにシャリシャリとした食感を楽しめます。
さらに、冷凍したスイカを牛乳やヨーグルト、他の果物と一緒にミキサーにかけて、スムージーのようにしてもおいしくいただけますよ!
スイカは腐るとどうなる?
スイカは比較的日持ちする食材ですが、丸ごとのスイカはぱっと見ただけでは判断がつきにくいため、注意が必要です。スイカは腐ると、次のような変化が表れます。
・異臭がする
・触るとブヨブヨしている
・実が溶け出して液状化している
スイカの熟成具合や保存環境にもよりますが、特に常温で保存している場合には注意が必要です。スイカの見た目や感触、ニオイに異変を感じたら腐っている可能性があるため食べるのは避けましょう。
おいしいスイカで夏を楽しもう!
「夏といえば、スイカ」といっても過言ではないほど、夏の代表的な食べ物でもあるスイカ。
夏の醍醐味でもあるスイカを思う存分味わうために、おいしいスイカを選んで上手に保存してくださいね!
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