中華料理ではお馴染みの「チンゲン菜」。シャキシャキとした歯ごたえがおいしく、アクも少ないので、さまざまな料理に応用できます。最近では、手のひらサイズでより柔らかくて食べやすいミニチンゲン菜の人気も高まってきているのをご存知ですか。
しかし、あまり日持ちしないのが欠点…。そこで今回は、チンゲン菜の上手な選び方と保存方法を紹介します! そのままでは痛みやすいチンゲン菜ですが、ポイントを押さえることで美味しさを長くキープすることができますよ!
新鮮なチンゲン菜の選び方
お店に1年中並んでいるチンゲン菜ですが旬は春と秋、穏やかな気候の時期です。なかでも、気温が下がる晩秋のチンゲン菜が一番おいしいと言われています。
できればなるべく美味しいものを選びたいもの。チンゲン菜のおいしさや新鮮かどうかは、色や形で判断することができるんです。
色
ほうれん草や小松菜は緑色が濃いものがいいとされていますが、白菜に近い野菜のチンゲン菜は、色が濃すぎるとアクが強すぎておいしくありません。
葉や茎の色が淡い緑色のものが甘みもあり、おいしいチンゲン菜の証拠です。間違わないように注意してくださいね!
また、薄い色でも葉が黄色みを帯びているものは、鮮度が落ちて老化しています。味も栄養も落ちてしまっているので、避けるようにしましょう。
形
色は薄くても、葉は肉厚でハリがあるものを選ぶことがポイントです。
茎が細長くひょろっとしたものや、全体的にスカスカしているものは栄養不足で育ったものなので、味が弱くおいしくありません。茎の部分が太くて短く、丸みを帯びているもの、全体的に密度が高いものが味も栄養もぎゅっと詰まっていておすすめです。
チンゲン菜は油との相性抜群
チンゲン菜は油で調理することによってβカロテンの吸収率がアップします。強火でサッと炒めればビタミンCの損失も最小限に抑えることができます。茹でる時も油と塩を入れて根元から茹でるといいですよ。
チンゲン菜はほかにも、ビタミンEやカリウム、鉄分などの栄養が豊富で、タンパク質との相性も抜群です。肉や魚と一緒に炒めるのもおすすめです。
チンゲン菜の上手な保存方法
葉物野菜であるチンゲン菜は痛むのが早く、冬場以外の常温保存はおすすめできません。保存するときは冷蔵保存や冷凍保存が基本です。
次に紹介するポイントを押さえれば、チンゲン菜をおいしいまま保存することができますよ。
冷蔵保存する場合
チンゲン菜は他の葉物野菜と同じく乾燥に弱い野菜です。なので、冷蔵庫で保存する場合は野菜室のほうがより保存に適しています。
さらに、切り口から痛みやすくなってしまうので、冷蔵保存するときは丸ごと保存しましょう。一度に消費しない場合は、切らずに茎の部分から手で分けて使ってくださいね。
湿らせておくことがポイント
ほどよく湿らせておくことが鮮度を保つポイントですが、水滴がついたまま保存するとその部分が腐ったり、カビが生えてしまうのでよくありません。くれぐれもビシャビシャのまま冷蔵庫に入れないようにしましょう。
湿らせた状態をキープするには、清潔な新聞紙やキッチンペーパーなどでチンゲン菜を包んでから霧吹きなどで優しく水分を含ませてあげます。さらに、ポリ袋に入れてから冷蔵庫で保存すればちょうどよい湿度になってくれますよ。
普通のポリ袋でもいいですが、できれば蒸れずに水分量を適度に保てる野菜用のものを使うのがおすすめです。普通のポリ袋に入れる場合は、口を開けて蒸れないようにしておきましょう。
冷蔵庫に入れるときは、立てた状態にしておくのもポイントです。寝かせて保存してしまうと、葉や茎が触れ合って傷ついてしまいます。傷のついた部分は痛みやすくなってしまうので、寝かせたり折り曲げたりしないように気をつけましょう。
保存期間
チンゲン菜の冷蔵保存期間は、約1週間です。お店で買う場合はすでに時間が経っている可能性もあるので、様子を見ながら早めに使い切るのがおすすめです。
長く保存したいときは次に紹介する冷凍保存を利用するといいですよ。
そのまま冷凍保存する場合
出典:楽天市場
たくさん買ってしまったときやカットして保存しておきたいときは、冷凍保存がおすすめです。
チンゲン菜は冷凍すると、しんなりとしてしまうのでサラダなどシャキシャキ食感を楽しむ料理には使えません。おひたしやスムージー、加熱調理をする料理に使うようにしてください。
生のまま冷凍保存も可能!?
チンゲン菜はほうれん草のように下茹でして保存する方法もありますが、生のまま保存することも可能です。
生のまま冷凍すると茹でる手間を省けるだけでなく、栄養の流出も防ぐことができます。
冷凍するときは、よく洗ったチンゲン菜を4等分など使いやすい大きさにザクザクと切り、水分をしっかりと拭き取りましょう。その後、冷凍保存に対応したジッパー付き袋などに平らになるように入れ、よく空気を抜いてから冷凍庫で保存します。
保存期間
生のまま冷凍したチンゲン菜の保存期間は約1ヶ月です。霜ができてしまったり空気で酸化してしまったりと、どうしても少しずつ劣化してしまうので、なるべく早めに使い切るようにしましょう。
茹でてから冷凍保存する場合
お弁当などに凍ったまま入れたいとき、自然解凍でそのまま使う際に気になる場合は、茹でてから冷凍するのがおすすめです。
冷凍保存の前に茹でる場合は、長い時間茹でずにさっと火を通すようにしましょう。
茹でたあとは粗熱を取り、絞って水気を拭き取ってからジッパー付きの冷凍保存袋に入れて保存します。茹でてから冷凍するときは、水っぽくならないようにしっかりと絞ることがポイントです。
また、茹でてから保存する場合も、保存袋に入れるときは平らになるように入れ、空気をしっかり抜いてくださいね。
袋の上から、あらかじめ割り箸などで十字に筋を入れておくと、ポキポキと折れて使う分だけ取り出しやすくなりおすすめです。
チンゲン菜の上手な茹で方
チンゲン菜のように茎と葉の部分で火の通りが変わってくる野菜は、お湯に入れる順番がポイントです。
まず、水1リットルに対して大さじ1杯の塩、そして油を少し入れ沸騰させます。グラグラと沸いてきたら、チンゲン菜の茎元からゆっくりと沈めていきましょう。
葉の部分は火の通りが早いので、固めに茹でる場合は全体が沈んでから10秒ほど。冷凍ぜず、おひたしなどそのまま食べる場合は20秒ほど経ったらお湯から引き上げるようにします。
引き上げてそのままにしておくと、予熱でどんどん火が通ってしまい色も褪せてしまいます。すぐに冷水につけて冷ましてくださいね。
保存期間
茹でてから冷凍したチンゲン菜も、生のまま冷凍した場合と同じく1ヶ月です。茹でてから冷凍した場合も少しずつ品質は落ちていってしまうので、なるべく早めに使い切るようにしましょう。
美味しい解凍方法
冷凍したチンゲン菜は生のまま冷凍した場合も、下茹でしてから冷凍した場合も解凍すると水っぽくなってしまいます。
そのため、加熱調理に使う場合は、凍ったまま鍋やフライパンに入れたり、電子レンジ調理をするのがおすすめです。
加熱せずに食べる場合は、冷蔵庫で自然解凍をしましょう。細胞が壊れてシャキシャキ感は失われていますが、柔らかくおひたしのように楽しめます。
干してから保存する場合
冷凍保存以外にチンゲン菜を長期保存する方法として、干し野菜にする方法があります。
干し野菜を作るのにおすすめな時期は、気温が高く水分が蒸発しやすい夏や、空気がカラッと乾燥する冬です。逆に、ジメジメと雨が降りやすい梅雨の時期はカビが生えたり腐ったりする恐れがあるので避けたほうがいいでしょう。
よく晴れた日が続く頃を見計らって、縦に半分または4分割したチンゲン菜をざるに並べて干しておきましょう。
このとき、野菜用のネットを使うと干しやすく、虫や鳥の害も防げておすすめです。
夜は夜露に当たらないように部屋の中に入れます。晴れた昼間だけ外で干す工程を3日ほど続けると、干しチンゲン菜が完成します。
しっかりと水気を抜いた干しチンゲン菜は、乾燥剤を入れた容器で1ヶ月ほど保存ができます。シャキッとした歯ごたえが残っているので、炒めものやスープにするとおいしく食べられますよ。
チンゲン菜は冷凍や干し野菜で上手に活用しよう
今回は、チンゲン菜のおいしい選び方と保存方法を紹介しました。
アクの少ないチンゲン菜は新鮮なうちに調理するのが一番ですが、保存方法を工夫することで美味しさを長くキープすることができます。
ビタミンやミネラルが豊富で色々な料理に使いやすいチンゲン菜は、健康のためにもぜひ食べたい野菜です。今回のポイントを抑えて、チンゲン菜を使いこなしてくださいね!
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