焼き芋やふかし芋、サラダなど、さまざまな食べ方で楽しめる「さつまいも」の上手な保存方法をご存知ですか。さつまいも掘りなどで子どもが大量にさつまいもを持って帰ってくると嬉しい反面、「これをどうやって消費しよう…」と悩む人も多いかもしれません。
さつまいもは上手に保存すれば、長期間保存できる便利な野菜です。ぜひ保存方法をマスターして美味しく召し上がって下さいね。
さつまいもの選び方
まず最初に美味しいさつまいもの選び方からご紹介しましょう。できるだけ新鮮でおいしいものを選ぶと、長期保存したときの美味しさも違います。ぜひ参考にしてみてくださいね。
皮の色
さつまいもは表面の色がきれいな紫色で、色合いが均一になっているものを選びましょう。品種によって違いはあるものの、色の濃いさつまいもは熟している証拠です。反対に色が浅いもの、皮の色にむらがあるものは避けましょう。
また、色だけでなく、表面に艶があるものは鮮度がいい証拠です。収穫してから時間が経っているさつまいもは乾燥して表面にしわがよってきます。いくつか見比べて選ぶようにするといいですよ。
形
美味しいさつまいもは太くて丸々としています。もちろん、品種によって太かったり細かったりすることはありますが、同じ品種の中で選ぶときは、できるだけ太くて丸々としたものを選ぶようにしてください。
ひげ根
快適な環境で育ったさつまいもはひげ根が少ないという特徴があります。逆に、ひげ根が多くてそれぞれの根が太いさつまいもは、中がすじっぽくてあまり美味しくありません。できるだけひげ根が少なく細いさつまいもを選ぶようにしましょう。快適な環境で育ったさつまいもは、甘くて栄養も豊富です。
ねっとりした液体の正体は?
まれにねっとりとした液体がさつまいもから出ていることがあります。この液体は「蜜」です。蜜が出ているさつまいもは糖度が高い証拠。とても甘いので見つけた際はぜひ選ぶようにしてくださいね。
さつまいもは洗わないほうがいい!?
さつまいもは水分が付着しているとそこから傷んでしまいます。そのため通気性のいい場所で保存することが基本となります。
たまに泥付きのさつまいもが販売されていますが、洗うと水分に触れてしまうため、泥付きのまま乾かしてからダンボールなどに入れて保存しましょう。
さつまいもの上手な保存方法
常温保存する場合
原産国が中南米のさつまいもは寒さに弱いとされています。保存する場合、だいたい10~15度くらいまでが適しています。そのため、夏場の暑い時期を除いて、常温で保存するのが望ましい野菜です。
常温で保存する場合は、さつまいもを新聞紙でくるみ、風通しのよい直射日光の当たらない場所で保存しましょう。冷やし過ぎると糖度が落ちて美味しくなくなるので注意が必要です。常温の場合、2か月程度は保存が可能です。
冷蔵保存する場合
丸ごと1本の場合は常温保存がおすすめですが、一部をカットした場合や外気が暑すぎたり寒すぎたりする場合は冷蔵庫での保存がおすすめです。丸ごとの場合は常温保存と同じく新聞紙にくるんで冷蔵庫に入れます。約1週間ほど持ちますが、なるべく早めに消費するようにしてください。
カットした場合は、断面が空気に触れないよう、ラップでしっかりくるんでから保存用袋などに入れておきます。
また、スライスした調理前のさつまいもが残ってしまった場合は、保存容器に入れ、さつまいもがかぶるくらいの水を入れて保存する方法もあります。この時、できるだけこまめに水を変えるようにします。この方法の場合、大体2~3日保存が可能です。
冷凍保存する場合
カットした保存方法
さつまいもを好みの形にスライスしたら、水にさらしてアクを抜きましょう。その後、さつまいもをキッチンペーパーなどで水分を拭きとり、保存用袋に入れて平らにして冷凍します。
重ならないようにすることで、解凍する時に熱が均一に行き渡るようにするためと、急速に冷凍して美味しさを逃がさないためです。
しかし、さつまいもは寒さに弱いという特徴があるため、冷凍したい場合は、以下の方法をおすすめします。
ペーストした保存方法
さつまいもを薄く輪切りにして水にさらし、アクを抜いたら電子レンジか鍋で茹でて柔らかくします。
次に加熱したさつまいもをザルにあげ、マッシャーなどで潰してペースト状にします。ペースト状になったさつまいもは保存用袋に入れて平らにして冷凍しましょう。
この時、箸などであらかじめ格子状に区切っておくと、後から小分けにすることができるのでオススメです。
加熱した保存方法
好みの形にスライスしたさつまいもを水にさらしてアクを抜き、少し硬めに茹でます。電子レンジで加熱してもいいでしょう。
加熱したらザルにあげてキッチンペーパーなどで水分をよく拭き取り、粗熱が取れたら保存用袋に平らになるように入れて冷凍保存します。
この時、金属製のトレーに載せて保存すると急速に冷凍することができるのでおすすめですよ。保存は1週間ほどですが、冷凍保存中もさつまいもは劣化していき、美味しさは損なわれていきます。できるだけ早めに消費するようにしましょう。
美味しい解凍方法
マッシュにした場合
マッシュして冷凍保存したものは、冷蔵室で自然解凍か電子レンジで加熱して解凍するといいでしょう。室温だと早く解凍できますが、夏場は解凍する途中でさつまいもが傷んでしまう場合があるので気温が高い季節は控えるようにしてください。
カットにした場合
カット保存したさつまいもは、凍ったまま加熱調理が可能です。鍋やフライパンにそのまま入れて調理することができるので、ひと手間省けて便利です。
さつまいもを上手に保存しよう
ちょっとしたコツを掴めば、さつまいもは長期間の保存が可能です。特に冷凍保存の場合は、調理の手間も省けて時短につながります。食物繊維だけでなく、ビタミンCも豊富なさつまいもを上手に使って健康な食生活に役立ててくださいね。
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