アレンジ自在なちくわはおかずにおつまみに、お弁当にと大活躍してくれる食材です。

安くて使い勝手がいいちくわですが、賞味期限が意外と短いうえに開封してしまうと非常に傷みやすいところが難点。特に買いすぎてしまったり、開封して中途半端に余って困った、という人も多いのでは。

今回はちくわの選び方や開封後でも長期保存ができる方法を紹介します!

Sponsor link

ちくわとは?

お手頃な価格で通年手に入れやすいちくわは、おでんなどに欠かせない練り物のひとつです。

あっさりとした味とふわっとした食感でおでんの他にも、天ぷらや磯辺揚げ、サラダなど和洋中様々なアレンジに使えますよね。加熱しなくても食べられるうえタンパク質も多いので、ヘルシーなおつまみやおやつ代わりにもぴったりです。

そんな身近な食材のちくわですが、どのように作られているか知らない人も多いのではないでしょうか?

ちくわは、かまぼこやはんぺんと同じように魚のすり身とつなぎを混ぜた生地を加熱して作られています。生地を細い棒に巻き付けて加熱するため細長く、中が空洞になっているんですね。

現在の工場生産では金属製の棒が使われていますが、昔は細い竹に巻いて蒸していました。そして切った断面が竹のように見えることから、この形の練り物が「竹輪」と呼ばれるようになったんです。

ちくわの種類

ひと口にちくわと言っても製造方法によって「焼きちくわ」「生ちくわ」「蒸しちくわ」などがあります。

焼きちくわ

焼きちくわは太くて長く、全体にぼこぼことした焼き色が特徴のちくわです。生のままでは表面がややボソッとしていますが、焼いたり煮物にするとふわふわになり、汁を吸って味がよく染みるのが特徴です。

生ちくわ

生ちくわは比較的細めで、真ん中にだけ焼き色がついているのが特徴です。「生」と言っても加熱していないという意味ではありません。

焼きちくわは出荷前に冷凍するため、こちらは冷凍していないという意味で「生」と呼ばれています。生ちくわは表面がつるんとしていて生のままでもおいしく、サラダや和え物のほかにきゅうりやチーズ、たまごサラダなどの具を詰めておつまみなどに向いています。

蒸しちくわ

蒸すことで焼き色を付けない蒸しちくわは、真っ白い見た目が特徴です。すり身に豆腐とでん粉を練り合わせ、焼かずに蒸して作っています。蒸すことで豆腐の風味や食感を楽しめます。

そのほか、昔ながらの竹に巻いたまま販売されている竹輪など、メーカーによって色々な種類のちくわが作られています。

ちくわの原料は?


ちくわの主な原料は、魚のすり身とつなぎとなる卵やデンプンです。

この魚のすり身にはさまざまな魚が使われています。全国的によく使われるのはスケソウダラやイトヨリダイなどの淡白な白身魚ですが、その他にもアジやサメ、グチの仲間など、ちくわ工場の産地で取れる魚を原料にして作られています。そのため、ご当地ちくわはその土地ならではの独特の味わいが楽しめます。

多くのちくわは数種類の魚をブレンドして作られていますが、出雲地方の「あごちくわ」などはひとつの原料にこだわって作られているそうです。

美味しいちくわの選び方

スーパーなどのちくわコーナーにはいくつか種類がありますが、おいしいちくわをどのように選べばよいのでしょうか。ちくわを選ぶときにチェックしたいのが原材料と見た目です。

ちくわの主な原材料は魚のすり身とつなぎですが、そこにさまざまな添加物を加えて作られていることがほとんどです。

特に大豆たんぱくはかさ増しのために、アミノ酸は味の調整のために添加されていることが多いため、これらが添加されたちくわは味よりもコストカットを重視している可能性があります。

また、加工デンプンや植物油、保存料が原材料に書かれている場合も要注意です。これらの添加物は製品の味を安定させたり、長持ちさせるために便利なものですが、やはり全体的に質よりもコストを重視している製品が多くなりがちです。

味や品質、昔ながらの製法にこだわるちくわを楽しみたい場合は、魚とつなぎ以外の余計なものがあまり入っていないちくわを選ぶとよいでしょう。

見た目で選ぶときは、まずチェックしておきたいのが焼き色です。焼きちくわは全体的にムラがなく、生ちくわは真ん中あたりにきれいにキツネ色の焼き色がついたものを選ぶとよいでしょう。

また、焼き目が膨れて薄皮が本体からやや浮いているものが食感もよくおすすめです。魚肉とつなぎの割合は、表面のシワの入り方で見分けられます。

魚肉の割合が多いちくわは表面のシワが細かく、つなぎの割合が多いものはシワが大きくなります。つなぎの割合が多いちくわは弾力が弱く柔らかいちくわになるので、好みや使いたい料理によって選ぶといいでしょう。

ちくわの保存方法


ちくわだけではなく練り物は基本的に水分が多いので、未開封でも常温保存はNGです。

製造工程で加熱されていますが、多くの製品は完全に滅菌されて包装されているわけではありません。常温で放置してしまうとパッケージの中で雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。

夏場の買い物などで気温が高い中持ち運ぶ場合も、できればクーラーバックや保冷剤を利用するようにしましょう。そして、季節に関わらず帰ったらすぐに冷蔵庫にしまうのがポイントです。

例外として、おつまみとして売られている真空パックやアルミパウチ包装のちくわは常温保存が可能な場合もあります。どちらかわからない場合は、パッケージ裏に表示してある保存方法に従いましょう。

冷蔵保存する場合

多くのちくわは要冷蔵(1〜10℃)で保存するように表示されています。通常の冷蔵室は3〜6℃なので冷蔵室で保存しても構いません。しかし、夏場や気温の高い日に何度も冷蔵庫を開けていると庫内の温度が10℃以上になってしまうこともあります。

そのため、できればちくわはチルド室に保存すると安心です。チルド室は0〜2℃程度の設定になっていることがほとんどなので、カチカチに凍ることもありません。

開封前

開封前のちくわは、そのままチルド室に入れて保存します。開封前でもあまり日持ちはしないので、早めに食べ切るようにしてください。

保存期間

開封前のちくわの保存期間は約3〜5日です。しかし、冷蔵庫内の温度が高かったり、高い気温の中持ち運んでしまった場合、冷蔵庫に入れ忘れて放置してしまった場合は傷んでしまうことがあるので注意しましょう。

開封後

開封したちくわは賞味期限にかかわらず、早めに食べ切るようにします。

空気に触れると空気中の雑菌やカビがついて繁殖してしまったり、酸化してしまいます。開封後は一本ずつぴっちりとラップで包んでから、冷蔵庫のチルド室に保存しましょう。

保存期間

開封後のちくわの保存期間は消費期限に関わらず約1〜2日です。水分の多いちくわは開封してしまうと非常に傷みやすいので気をつけましょう。

冷凍保存する場合


たくさん買ってしまったときなどで使い切れない場合は、冷凍保存する方法があります。

冷凍したちくわは解凍しても食感や味も変わらないので、たくさん余ってしまう場合は冷凍保存をしておきましょう。解凍後に加熱せず、そのまま食べても大丈夫です。

水分の多いちくわですが、未開封ならパッケージに入れたまま冷凍庫に入れてもくっつくことはありません。

ただし、パッケージを開封してしまった場合は、雑菌が入ったり酸化してしまう可能性があるので、一本ずつぴっちりとラップで包んでからジッパー付きの保存袋に入れて保存しましょう。

野菜炒めや煮物など使う料理が決まっている場合は、カットしてから冷凍しておくと使うときにそのまま鍋に入れられるので便利です。

カットした場合はジッパー付きの保存袋に平らになるように入れ、しっかりと空気を抜いてから保存をすると劣化を防げます。

冷凍保存の際に気をつけたいのは雑菌です。解凍してから生で使う場合は特に、冷凍前に雑菌がつかないように清潔な環境で保存するように注意してくださいね。

保存期間

冷凍したちくわの保存期間は約1ヶ月です。開封後に冷凍した場合は酸化しやすいので、早めに使うようにしましょう。

美味しい解凍方法

おすすめの解凍方法は、冷蔵庫での自然解凍です。使う分だけ取り出して冷蔵庫に数時間ほどおいて解凍しましょう。常温での自然解凍は温度が高すぎて、解凍した表面に雑菌が繁殖してしまうので絶対に避けましょう。

また、解凍したちくわの再冷凍も雑菌の繁殖や劣化の原因となるのでNGです。解凍するときは、使う分だけにしましょう。カットちくわを調理するときは、そのまま鍋やフライパンに入れて構いません。この方法なら解凍する手間がないので、手軽に使えます。

傷んだちくわの見分け方

開封前であれば、賞味期限を少々過ぎてもすぐには腐りません。臭いや見た目に問題がなければ、念のため加熱調理をしてから食べるようにしましょう。

しかし、表面がぬるっとしていたり変色している、臭いがおかしいなどの異変がある場合は傷んでしまっています。また、カビが発生している場合も食べずに処分しましょう。

痛みやすいちくわは常温保存NG!

今回はちくわの選び方と上手な保存方法を紹介しました。今までちくわはなんとなく選んでいたという人も、食べ方や原料のこだわりで選べばよりおいしくいただけるはずです。

保存料を使わない昔ながらのこだわりちくわほど傷みやすいので、ぜひ今回紹介した冷蔵&冷凍保存方法を併せて参考にしてみてくださいね!

スポンサーリンク