美容や健康にうれしい栄養がぎゅっとつまった豆乳。最近ではいちご味やバナナ味など、バリエーション豊かな豆乳飲料が発売されています。

そんな種類豊富な豆乳ですが、開封後は意外と日持ちしないことを知っていますか?今回は目的に合わせた豆乳の選び方や未開封、開封後それぞれの保存方法を紹介します!

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豆乳はどうやって作られる?


豆乳は大豆と水という非常にシンプルな原材料から作られています。

まず、大豆を水やお湯に漬けてふやかし、柔らかくしていきます。ふやけた大豆をミキサーで粉々にし、さらに水を加えて煮込んでいくとドロっとした液体状になります。

これをぎゅっと絞って取り出したものが豆乳です。残った絞りカスはおからと呼ばれます。ちなみに、豆乳ににがりを入れると固まって豆腐になります。つまり、豆乳は豆腐を作る工程の途中なんです。

知ってた?豆乳の種類


最近ではスーパーやコンビニにたくさんの豆乳パックが並んでいます。

豆乳はJASという国際規格により「調製豆乳」「無調整豆乳」「豆乳飲料」の3タイプに別れています。

豆乳から水分を除いたものは大豆固形分と呼ばれますが、その製品に大豆固形分がどれくらい入っているかで分類されています。この国際規格分類はパッケージ裏の食品表示ラベルの一番上、名称の部分に記載されていますので、選ぶ際はチェックしてみてくださいね。

豆乳飲料

豆乳飲料は、豆乳を薄くして果汁や野菜汁、さまざまなフレーバーや甘味料を入れて飲みやすくしたものです。

豆乳独特の豆臭さやクセがかなり抑えられているので、豆乳が苦手な人でもそのままでおいしく飲めます。また、バナナ味やいちご味、ココアなど、バラエティが豊富なのも特徴で、色々な味を楽しめます。

飲みやすい工夫がされている一方、大豆固形分が調製豆乳や無調整豆乳に比べて少ないので、タンパク質やイソフラボンなどの栄養素は少なめです。また糖分がやや多めに入っている点にも注意しましょう。

豆乳が苦手だったり、初めて飲むという人は豆乳飲料からスタートするのがおすすめです!

調製豆乳

調製豆乳は、薄めた豆乳に甘味料などの調味料を入れて飲みやすくしたものです。豆乳飲料よりも大豆固形分が多く、フレーバーもプレーンのものがほとんどなので“豆乳っぽさ”を楽しめます

JAS規格では、大豆固形成分が6〜8%のものと定められています。

無調整豆乳よりは飲みやすくなっていますが、豆乳の味そのものが苦手、という人には飲みにくいかもしれません。豆乳飲料よりもタンパク質やイソフラボンが入っているものが飲みたい、という人にはおすすめです。

ポタージュやプリン、ホットケーキなどの甘めの料理やお菓子作りの際、牛乳の代わりに使うこともできます。

無調整豆乳

無調整豆乳はその名のとおり、大豆を絞ったそのままの豆乳です。JAS規格では、大豆固形成分が8〜11%のものと定められています。味付けも香りづけも全くしていないので、まさに大豆そのものの味と香りを楽しめます。

大豆の含有量は3種類の中で一番高く、糖類など余計なものも入っていないので栄養価も高いです。健康を考えるのなら無調整豆乳が一番いいと言えるでしょう。

しかし、豆のクセや青臭さも強いので、飲み慣れていないとそのままでは飲みづらいと感じる人も多いです。そんなときは水で少し薄めたり、ココアやソイラテなどにすると飲みやすさがアップしますよ。

また、無調整豆乳は料理にも役に立ちます。調製豆乳や豆乳飲料は甘く味付けがしてあるので料理に使いづらいですが、無調整豆乳は大豆そのものなので豆乳鍋や味噌汁などの甘くない料理にも使いやすいです。

豆乳を選ぶ際のポイント


スーパーやコンビニでは本当にたくさんの豆乳があって、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。そんなときにチェックしたいのがパッケージ裏の食品表示です。

その中でも豆乳を選ぶときに見るべきポイントは大豆固形成分、カロリー・糖質、そして原材料の3つです。

大豆固形成分

「豆乳の種類」でも解説したように、大豆固形成分とは豆乳の中に入っている大豆成分の割合です。

この大豆固形成分が多いほど、大豆の栄養であるタンパク質やビタミンミネラル、イソフラボンが多く入っているということになります。栄養を重視するなら大豆固形成分が多いものを選ぶといいでしょう。

ちなみに、加熱して湯葉になったりにがりを入れて豆腐になるのは大豆固形分が8%以上の無調整豆乳だけです。調製豆乳や豆乳飲料では固まらないので注意してくださいね。手作り湯葉や豆腐を作りたいときも、できるだけ大豆固形成分が高い豆乳を選ぶのがおすすめです。

カロリー・糖質

無調整豆乳は大豆のカロリー・糖質のみですが、調製豆乳や豆乳飲料は甘味料や果汁、野菜汁などが入っているぶん、カロリーや糖質が高くなっている点に注意する必要があります。

特に豆乳飲料には飲みやすくするために砂糖がたくさん入っていることが多いので、カロリーや糖質が気になる場合はパッケージ裏の栄養成分表をしっかりとチェックしましょう。

少しでもカロリーや糖質を抑えたい場合は、カロリーオフタイプの調製豆乳や豆乳飲料があるのでそちらを選ぶのもおすすめです。

原材料

豆乳の味や風味などの品質にこだわるなら、原材料も要チェックです。原材料は食品表示ラベルの原材料欄に多い順から表示されています。

まず、豆乳で見るべき原材料はなんと言っても大豆です。大豆はなるべく遺伝子組換えでないものがいいでしょう。遺伝子組換えの害についてはまだ明確な答えがでていませんが、健康への害を懸念する声は多くあります。

また、メインの材料である大豆にコストの低い遺伝子組み換えを採用している商品は、全体的に品質を重視していない可能性が高いです。国産の大豆は遺伝子組換が行われていないため、大豆はできるだけ国産のものを使うと安心です。

特に無調整豆乳は大豆自体の品質が味を大きく左右します。有機栽培大豆や産地にこだわった大豆など、大豆にこだわった商品はやはり品質も高いです。パッケージでも目立つようにアピールしているので、あわせてチェックしておきましょう。

調製豆乳や豆乳飲料では、甘味料や香料、フレーバーなどの添加物もチェックしましょう。カロリーオフの豆乳などは、砂糖の代わりに人工甘味料が使われている商品もあります。

また、豆乳飲料のフレーバーも、自然の果汁100%のものから香料でそれらしい味を人工的に作り出したものまでさまざまです。好みの味を見つけるためにも、原材料のチェックは役に立ちますよ。

豆乳の上手な保存方法


スーパーで冷蔵されていたり常温棚に置かれていることのある豆乳。いったいどちらで保存すればいいのか迷ったことのある人もいるのではないでしょうか。

結論から先に述べると、豆乳は未開封なら常温保存でもOK、開封後は必ず冷蔵保存です。

豆乳の紙パックは牛乳パックとは違い、内側にアルミでコーティングした特殊な素材でできています。滅菌したあとにこのパックに入れることでアルミの層が菌や空気をシャットアウトし、常温でも保存ができるようになっているんです。

ただし、パックを一度開けてしまうと空気中の菌が入ってしまうため、常温保存はできなくなってしまいます。

ちなみに、裏がアルミになっている豆乳パックは牛乳パックと同じリサイクルには出せない場合がほとんどなので捨てるときは注意してくださいね。

常温保存する場合

未開封の豆乳を常温保存する場合は、直射日光が当たらない涼しい場所に保管しましょう。保管状態がよくないと中の豆乳が変質してしまう可能性があります。

また、パッケージが劣化して密封状態が維持できなくなる恐れもありますので注意しましょう。

冷蔵保存する場合

未開封・開封済みのどちらでも冷蔵庫保存がおすすめですが、それぞれ保存時の注意ポイントや消費期限が変わってきます。

未開封

未開封では常温保存ができる豆乳でも、温度が安定している冷蔵庫に入れておけばより劣化の心配がないのでおすすめです。

未開封の冷蔵保存では賞味期限以外は特に気にしなくてもよいですが、あまり冷蔵庫の奥に入れてしまうと部分的に凍ってしまうことがあるので注意が必要です。

・保存期間
未開封の保存期間は約1〜2ヶ月です。滅菌・密封された状態なので腐ることはありませんが、長期間保存していると時間と共に少しずつ風味が落ちてしまいます。おいしく飲むためにも、できるだけ早めに消費しましょう。

開封済

開封してしまうと日持ちは極端に短くなります。水分も栄養分も多い豆乳は劣化しやすいデリケートな食品です。開封後はしっかりと口を閉じて雑菌が入らないようにし、賞味期限にかかわらず早めに使い切りましょう。

飲み切りパックなどで一度口を付けた豆乳は保存せず、直ちに飲み切るようにしましょう。特に夏場など気温の高い時期は、冷蔵庫の開け閉めで庫内の温度が上がりやすいので注意が必要です。

・保存期間
開封してしまった豆乳の保存期間は、冷蔵庫で保存していても約2〜3日です。頻繁に冷蔵庫に出し入れしている場合はかなり痛みやすくなるので、できるだけ早く使い切るようにしてくださいね。

開封後の豆乳が凝固していた場合


開封後の豆乳を保存していると、ヨーグルトのように固まってしまっていたり、モロモロとした塊が浮いていることがあります。

これは、空気中の目に見えない雑菌が豆乳の中で増えてしまったことによりタンパク質が固まってしまったものです。

このような状態になってしまった豆乳は乳酸菌で作るヨーグルトとは違い、お腹を下すなど健康に被害がでてしまいます。加熱して殺菌しても毒素が残っていることもあるので、安全のため、凝固してしまった豆乳は使用せずに処分するようにしましょう。

豆乳は冷凍保存できる?


開封した豆乳がどうしても使い切れない場合は、冷凍保存することもできます。

ただし、豆乳は冷凍すると成分が分離してどろどろになってしまうので、そのまま飲むには適しません。

豆乳を冷凍する場合は、シチューやホワイトソース、ポタージュなどの料理に使うことをおすすめします。また、あらかじめソースやアイスクリームなど、加工してから冷凍をしても便利です。

豆乳を冷凍するときは、清潔な製氷皿に入れて冷凍をしてから保存用の袋に入れ替えておくのがおすすめです。甘めの豆乳飲料ならそのままアイスとしてデザートやおやつになりますし、料理に使う場合も使いたい分だけ取り出せるので便利に使えますよ。

保存期間

豆乳を冷凍保存した場合の保存期間は、約10日〜2週間です。

一度解凍した豆乳は再冷凍すると雑菌が繁殖したり変質したりする恐れがあるので避けましょう。小分けに冷凍して使う分だけ解凍するのがおすすめです。

豆乳は傷んだり腐るとどうなる?

豆乳はとてもデリケートで栄養価が高いため、開封するととても傷みやすい食材です。

また、加熱しても傷みやすさは変わらないので、豆乳を使った料理を保存する場合も注意しつつ保存しましょう。

豆乳は傷んだり腐ったりすると、見た目や臭いに変化があらわれます。具体的には、ドロドロと固まってしまったり、表面に膜のようなものがでてくる、酸っぱくて変な臭いがするなどの変化が合った場合は要注意です。豆乳に雑菌が繁殖している可能性が高く危険です。

また、見た目に変化がわからなくても飲んでみて妙にすっぱい味やピリピリとした舌触りがしたらすぐに飲むのをやめて処分しましょう。少しでもおかしいと思ったら飲まずに破棄してください。

豆乳は開封後はすぐに使い切るのが基本!冷凍するなら料理用やアイスに

今回は豆乳の種類や選び方、上手な保存方法について紹介しました。大豆の栄養がぎゅっと詰まった豆乳は、女性はもちろん男性にも嬉しい栄養がたっぷりなので、美容や健康のために積極的に摂りたい食材のひとつです。

一方で開封してしまうと非常に腐りやすい、冷凍後の飲用に向かないという欠点もあります。豆乳は数日で飲める大きさのパックで買って、飲みきれない分は冷凍して料理やアイスに、というのが上手に使い切るコツです。

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