出典:NAVER
毎日食べると言っても過言ではない白ごはん。炊きたてのごはんは、特別おいしく感じますよね。しかしご家庭でごはんを炊くとき、何食分かをまとめて炊いて保存しておく、という方も多いと思います。

実は、保存方法によってはごはんのおいしさを損なってしまう場合があります。おいしくいただくには適切な保存が大切。余ったご飯を上手に保存しておいしく食べましょう。

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保温しっぱなしはNG!

ほとんどの炊飯器には、保温機能が搭載されています。ごはんが炊きあがったら、食べるまで保温しておくことも多いと思います。しかし、ごはんが炊きあがってから長時間にわたって保温し続けることはNGです。

ごはんを長時間保温し続けると、ごはんに熱を加え続けることになります。すると、ごはんの水分が抜けて固くなり、黄色っぽく変色してしまいます。

ごはんが黄色く変色する原因は、ごはんに含まれている糖とアミノ酸が反応することによるもので、「メイラード反応」と呼ばれています。

最近では保温機能も多様化しており、低温で保温してくれる機能や、ごはんのおいしさをなるべく保ってくれる保温機能がある炊飯器も登場しています。

しかし、いずれにしてもいつまでもごはんのおいしさを保つことができるわけではありません。ごはんを保温するのは、炊きあがった直後の食事のときまでにし、それ以上は保温しないようにしましょう。

覚えておきたい!ご飯の上手な保存方法

その日に食べるなら常温保存でもOK

ごはんを保存するとき、常温・冷蔵・冷凍のどれがいいのか迷った方もいるのでは。その日のうちに食べるのであれば、常温保存で構いません。常温であればごはんに含まれるでんぷんが変質することもあまりなく、おいしさを維持できます。

保存は1日以内を目安としてください。また、夏場はごはんが傷みやすいため常温での保存は避けてください。

おひつで保存するとなおよし


常温で保存するとき「おひつ」に入れて保存すると、よりごはんのおいしさを維持できますよ。木を原料に作られているおひつは、自然と水分調節をしてくれます。乾きすぎたり水っぽくなるのを防いでくれます。

また、木に含まれる天然の殺菌成分によって、おひつを衛生的に保ってくれる効果も期待できます。

ただし、木製のものは使用後に洗ったあとしっかりと乾燥させなければカビや傷みの原因となるため、多少のお手入れは必要になります。

陶器やセラミック製はお手入れも簡単

お手入れの点で便利なのは、陶器やセラミック製のおひつです。お手入れは、通常の食器や調理器具と同じように洗うだけでOKです。

木製のおひつと同じように、ごはんの水分を調節してくれる機能も持っています。さらに、おひつのまま冷蔵・冷凍したり、電子レンジで再加熱をすることができる商品もあるため非常に便利です。

また、最近では樹脂製のおひつも登場しています。軽くて丈夫な素材であるため、陶器のように割れる心配もなく、初めておひつを購入する方にも扱いやすくておすすめです。

ただし、木製や陶器・セラミック製のおひつに比べると水分を調節する機能は弱いため、ごはんを入れるときはある程度粗熱が取れてから入れるなど、ちょっとした工夫が必要となります。

冷蔵保存は控えて


ごはんの冷蔵保存はおすすめできません。ごはんの主成分であるでんぷんは、0~3℃程度の低温下で「老化」という変化が起きます。

老化とは、加熱により糊状になったでんぷんが冷やされて再び結晶化(固体化)することにより、中に分散されていた水分が外に押し出せされてしまう現象です。ごはんが老化すると、水分が抜けてパサパサになり、米自体も固く変質してしまうのです。

冷蔵保存したごはんを再度加熱すれば、でんぷん自体は一時的に炊きあがったあとの状態に近づきますが、ごはんに含まれていた水分は抜けてしまっているため、元のようなおいしさに戻すことは難しいでしょう。

長期保存は冷凍がおすすめ

ごはんを長期保存したい場合は、冷凍保存がおすすめです。上記で説明したように、お米は0~3℃程度の温度帯で「老化」という現象が起きてしまいます。

これを最小限に抑えるためには、急速に冷凍することが大切です。このポイントを念頭に置いて、ごはんをおいしく保存するための冷凍方法をいくつかご紹介します。

ラップを使った冷凍方法


まずは、ラップを使った冷凍保存の方法です。

ごはんが炊きあがったら、1食分ずつに分け、ラップでぴったりと包みます。このとき、ごはんの温度が下がりやすくするために、なるべく平らな形に整えましょう。ごはんの粗熱が取れたら、冷凍庫に入れて保存します。

ラップとアルミホイルを使った冷凍方法②

ごはんをラップでぴったりと包みます。その後、ラップの上からさらにアルミホイルでごはんをしっかりと覆うように包んでください。

あとは、ごはんの粗熱が取れてから冷凍庫に入れておくだけでOKです。

熱伝統率の高いアルミホイルで包むことによって、ごはんの温度をより素早く下げて冷凍することができます。こうすることで、ごはんのでんぷんが老化するのを抑え、ごはんの品質維持につながります。

保存容器を使った冷凍方法

最後に、フタ付きの密閉容器を使った冷凍保存の方法です。

炊きあがったごはんをフタ付きの密閉容器にパンパンに詰め、フタをして密閉します。ごはんの粗熱が取れたら、冷凍庫に入れて保存します。

密閉容器を使ってごはんを冷凍する場合は、容器いっぱいにごはんを詰め込むことがポイントです。

容器内に空間ができると、空気中に含まれる水分によってごはんに霜がついたり、冷凍障害を起こす可能性が出てきます。なるべく空間をなくすために、ごはんで容器を満たしましょう。

また、冷凍したごはんを解凍したあとに再度冷凍すると、ごはんが劣化しやすく味もぐっと落ちてしまいます。そのため、密閉容器にいれて冷凍するときも一度で食べきりやすいように、小さめの密閉容器に小分けして冷凍することをおすすめします。

ごはんを冷凍するときは、ごはんが温かいうちにラップで包んだり容器にいれて密閉することがポイントです。そうすることでごはんの水分が飛ばず、解凍後も炊きたてに近いおいしさを維持することができます。ごはんの粗熱をとるのは、ごはんをしっかりと包むか密閉したあとにしましょう。

アルミ製のバットを使って急速冷凍


出典:日用日
また、ごはんを冷凍庫に入れるときは、アルミ製のバットの上に置くのもおすすめです。アルミは熱伝導率が高いため、よりすばやくごはんの温度を下げることができます。ご家庭の冷凍庫でも、少しの工夫で急速冷凍に近づけることができるのです。

また、ラップやアルミホイルで包んだごはんが冷凍されたら、ジッパー付きの保存袋などに入れ空気を抜いて密閉しておくと、さらにごはんの劣化を防ぐことができます。

ただし、ラップで包んだごはんを保存袋に入れてしまうと、熱が伝わりにくくなり、冷凍されるまでに時間がかかってしまいます。そのため、保存袋に入れるのはごはんが冷凍されたあとがよいでしょう。

保存期間

冷凍したごはんの保存期間は、いずれも1ヶ月程度が目安となります。ただし、よりおいしくごはんをいただくためには、1週間程度で食べきるといいでしょう。

美味しい解凍方法


冷凍したごはんは、急速に解凍するようにしてください。冷蔵庫や常温においてゆっくりと解凍すると、ごはんのでんぷんが老化して、せっかく冷凍保存でキープしていたおいしさが半減してしまいます。電子レンジを使って解凍するのがおすすめです。

密閉容器に入れて冷凍したごはんを解凍する場合は、フタを少しずらして電子レンジに入れてください。

ちなみに、ラップで包まず密閉容器に入れてから冷凍することで、解凍したときにごはんにラップのニオイが移るのを防ぐことができます。

ラップに包んで冷凍したごはんを解凍する場合は、解凍前にラップを外してごはんを茶碗などに入れ替えることで、ニオイ移りを防げます。

余ったごはんも上手に保存しよう!

余ったごはんの保存方法についてご紹介しました。その日のうちに食べきるのであれば常温保存でも構いませんが、長期間保存するのであれば冷凍保存がおすすめです。

冷凍保存をするときにひと工夫を加えることによって、おいしさをキープできます。一人暮らしでごはんをまとめて炊いておく、という方にも嬉しい方法ですよね。ぜひご自宅でも実践して、いつでもおいしいごはんを召し上がってくださいね!

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