赤や黄色の鮮やかな色で食卓を彩ってくれる野菜「パプリカ」。肉厚で甘味のある果肉が魅力で、ピーマンは苦味があって苦手でも、「パプリカなら食べられる!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

パプリカは一年を通してスーパーなどで手軽に購入できますが、国産のパプリカは夏に旬を迎えます。そんなパプリカですが、ピーマンとよく似た形をしています。

ですが、パプリカとピーマンの違いは色と味だけではなく、含まれている栄養にも大きな違いがあったのです!今回は、パプリカとピーマンの違いとともに、実は色によって異なる栄養とその効果についてご紹介します。

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パプリカとピーマンの違いは何?


「パプリカとピーマンの違いは?」と聞かれたら、どのようなことが思いつくでしょうか?

わかりやすいのは「色」と「大きさ」かもしれません。しかし、パプリカとピーマンには意外な共通点、そして明確な違いがあるのです。

まずは、パプリカとピーマンの共通点と違いについて、具体的にみていきましょう。

ピーマンについて

まずは、ピーマンについてです。ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜です。トウガラシのうち、一般的に甘味種の品種を「ピーマン」といいます。

ピーマンは一般的に緑色をしていますが、これはピーマンの実を未熟なうちに収穫しているためです。ピーマンの実が完熟すると、黄色や赤色になります。このように、十分に熟して黄色や赤色になったピーマンを「カラーピーマン」と呼びます。

ピーマンは比較的皮が薄く、シャキシャキとした食感が特徴です。独特の青臭さと苦味があり、これを苦手とする方もいらっしゃいますね。完熟したカラーピーマンは、この青臭さと苦味は弱まり甘味が増すため、食べやすいと感じる方が増えるでしょう。

ちなみに、緑色のピーマンでも、ヘタの形によって苦味の強さに差があるそうです。ピーマンのヘタの形は五角形のものと六角形のものがありますが、六角形のもののほうがより苦味が少ないといわれています。

ピーマンの旬や原産地について

ピーマンは6~9月の夏頃が旬になります。というのも、ピーマンの原産地は熱帯アメリカで、暖かい地域で育つ野菜であるためです。アメリカ原産のトウガラシがコロンブスによってヨーロッパに広まったことから様々な品種が誕生し、さらに世界各地へと広まっていきます。

ピーマンが日本に伝わったのは明治時代に入ってからで、一般的によく食べられるようになったのは1950年代以降であるといわれています。

当初は独特の青臭さが強くあまり人気がでなかったようですが、品種改良によりくせの少ないピーマンが栽培できるようになり、食の西洋化も相まって徐々に人気となったようです。

現在では、茨城県や宮崎県、高知県などを中心に多く栽培されています。

パプリカについて


続いて、パプリカについてです。

パプリカもピーマンと同様にナス科トウガラシ属の野菜です。そもそも原種はピーマンと同じ熱帯アメリカ原産です。

原種となったトウガラシがコロンブスによってヨーロッパに伝えられて生まれた多くの品種のうちのひとつが、現在「パプリカ」と呼ばれている野菜になります。

パプリカが日本に普及したのはピーマンよりも遅く、1993年(平成5年)以降です。海外からの輸入が解禁されたことをきっかけに、オランダからパプリカが多く輸入されるようになりました。

「パプリカ」という名前は、オランダ語で「ピーマン」を意味する言葉が由来になっているそうです。

パプリカは一般的に赤色や黄色のものが多く、ピーマンに比べると丸みがあり大きめです。これは同じピーマンの中でも「ベル型」と呼ばれる形の実をつける品種であるためで、やや皮に厚みがあり、果肉も肉厚で甘味が強いのが特徴です。

パプリカは、現在も輸入されたものが約8割を占めていますが、国内では宮城県、茨城県、熊本県を中心に栽培されています。

パプリカは色で栄養が違う!?


パプリカとピーマンは、実はもともとは同じ野菜で、その後の品種改良などによって見た目や味に違いが生じたことがわかりました。

しかし、同じ「パプリカ」と呼ばれる野菜であっても、赤色や黄色、オレンジ色など様々な色があります。実は、パプリカの色によって含まれている栄養素にも違いがあるのです。

具体的には、パプリカの色のもととなっている色素成分の違いによるものが、主な栄養素の違いとなっています。それらの栄養素とその働きについて詳しくみていきましょう。

赤色のパプリカ

まずは、赤色のパプリカについてです。赤色のパプリカには、「βカロテン」と「カプサイシン」が多く含まれています。

「βカロテン」は緑黄色野菜に多く含まれている栄養素で、野菜や果物の赤色のもととなっている成分です。

また、体内に吸収されると必要な分だけビタミンAに変換され、視力の維持や皮膚・粘膜の正常維持に役立ちます。また、βカロテンには抗酸化作用があり、生活習慣病の予防のほか、美肌・美白効果、アンチエイジング効果など、美容にも嬉しい効果が期待できる栄養素です。

「カプサイシン」も同様に、赤色のもととなっている成分、トウガラシにも多く含まれていることで有名です。トウガラシに含まれているといっても、パプリカまで辛さを感じるわけではありません。

トウガラシに含まれている辛味成分には、カプサイシンの他にも多くの種類があるため強い辛味を感じますが、パプリカに含まれているカプサイシンはトウガラシに比べると量が少なく劣性遺伝子であるため、辛味を感じないのです。

カプサイシンには、血行促進作用や新陳代謝の促進作用があります。また、抗酸化作用も強く、免疫力アップやがんの予防にも効果が期待できます。

また、色素成分ではありませんが、ビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEは脂溶性ビタミンのひとつで、強い抗酸化作用があります。そのため、βカロテンやカプサイシンとともに、健康・美容効果が期待できます。

黄色のパプリカ

次に、黄色のパプリカについてです。

黄色のパプリカは、赤色の色素成分であるβカロテンやカプサイシンが少ない分、黄色の色素成分である「ルテイン」が多く含まれています。ルテインはカロテノイド色素のひとつでパプリカのほかに、かぼちゃやにんじん、ほうれん草などにも多く含まれています。

ルテインには抗酸化作用があり、免疫力アップや生活習慣病・ガンの予防、アンチエイジング効果が期待できます。さらに、ルテインは目の健康にも関わっており、視力の維持にも役立ちます。

オレンジ色のパプリカ

続いて、オレンジ色のパプリカについてです。

オレンジ色のパプリカには、赤色の色素と黄色の色素の両方が含まれています。そのため、赤色パプリカと黄色パプリカに含まれる栄養素の両方を、バランス良く摂取できるといえるでしょう。

βカロテンやカプサイシン、ルテインが豊富に含まれており、高い抗酸化作用による健康・美容効果が期待できます。

パプリカは赤・黄・オレンジだけじゃない!

ここまで、パプリカとして一般的である赤色・黄色・オレンジ色のパプリカについてご紹介しました。

しかし、パプリカの色はこの3色だけではありません。グリーンパプリカと呼ばれる緑色のパプリカや、淡いクリーム色をした白色パプリカ、ナスのような鮮やかな色の紫色パプリカ、まるでチョコレートのように深い色をした茶色パプリカまで存在するのです。

これらのパプリカも色によって栄養素に違いがあり、例えば紫色のパプリカではポリフェノールの一種である「アントシアニン」が多く、抗酸化作用が強く特に目の健康や美容に役立ちます。

どれも普段目にすることは少ないですが、見かけたらぜひ一度食べてみたいですね。

色にも注目しながらパプリカをおいしくいただこう!


今回は、パプリカとピーマンの違いをはじめ、色ごとに異なるパプリカの栄養についてご紹介しました。

赤色や黄色など、鮮やかな色が特徴のパプリカは、その色のもととなる色素成分が私たちの身体にとって嬉しい効果をもたらしてくれます。また、その彩りの良さから食卓を一気に華やかにしてくれます。

ちなみに、パプリカに豊富に含まれているβカロテンやビタミンEは脂溶性の成分であるため、オイルと一緒に摂取すると吸収率が高まります。

加熱しすぎるとビタミンCなどの栄養素が壊れてしまう原因にもなりますが、オリーブオイルを絡めてサラダやマリネにしたり、オイルを使って軽く炒める、あるいは揚げる、脂質の多いチーズなどの食材と一緒に調理する、といった工夫をすると、おいしく効率的に栄養素を摂取することができておすすめです。

色ごとに異なるパプリカの栄養とその効果を知って、よりおいしく毎日の食卓にパプリカを取り入れてくださいね!

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