夏は冷奴、冬には鍋料理と一年を通して私達の食卓に欠かせない豆腐。一回の調理では使い切れず、だめにしてしまったという方もいるかもしれません。

しかし、豆腐はコツさえつかめばおいしく保存することができます。今回はそんな豆腐の上手な保存方法を中心に説明します。

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どれだけ知ってる?豆腐の種類


豆腐と言えば、木綿豆腐や絹ごし豆腐が一般的ですが、どのような違いがあるかご存知でしょうか。豆腐はそれぞれの作り方によって名称が異なります。ここからは市販されている様々な豆腐の種類について製造方法をご紹介します。

木綿豆腐

豆乳に凝固剤を入れ、固まったら一度崩して、液体と固体に分け余分な水分を取り除きます。

その後、個体のみをすくって枠に詰め、圧力をかけて再度形成させ、もう一度余分な水分を出したら水槽で豆腐を取り出し、水にさらしてアクを取り除きます。このように二度、水分を取り除く作業があるため、他の豆腐と比較してかなりしっかりした食感になります。

ちなみに「木綿」と呼ばれる理由は枠に詰める際、枠に木綿を敷いていたことに由来しています。

木寄せ豆腐(おぼろ豆腐)

凝固している途中の豆腐を取り出したものを木寄せ豆腐と呼びます。圧縮して水分を出したり、水にさらしてアクを抜かないため、大豆自体の甘味を味わうことのできる豆腐です。

木寄せ豆腐の味が豆腐屋の格を決める、ともいわれています。

絹こし豆腐

凝固剤を入れた枠に木綿豆腐より濃度の濃い豆乳を流し込んで固め、水の中で取り出してアクをとり、完成させる製法です。木綿豆腐のように崩したり圧力をかけたりする作業がありません。そのため、木綿豆腐と比較して柔らかく、口当たりがなめらかです。

ソフト豆腐

基本的には木綿豆腐の作り方と同様です。ただ、木綿豆腐とは異なり、一度凝固させたものをあまり崩しません。そして圧力もあまりかけないため、木綿豆腐と比べると舌触りがなめらかで、ちょうど木綿豆腐と絹ごし豆腐の間のような食感になります。

充填豆腐

冷やした豆乳と凝固剤を混ぜて、豆腐用パックに充填し、パックを密閉してから加熱して凝固させて作ります。凝固させた後、崩したり圧力をかけたりしないため、絹ごし豆腐と同じように仕上がります。

この方法は機械による大量生産が行われるようになってから一般的になった製造方法です。パックに詰めてから加熱するため殺菌処理が可能となり、従来の豆腐の製造方法と比較すると、日持ちがするというメリットがあります。

焼き豆腐

木綿豆腐をさらに水切りして固くし、焼き目をつけることによって調理中に煮崩れしずらいように加工したものです。味がしみこみやすいため、鍋料理や煮物などに適しています。

沖縄豆腐

別名「島豆腐」と呼ばれています。通常の木綿豆腐は大豆をつぶして、加熱してから濾しますが、沖縄豆腐は加熱する前に液体と固体に分けます。

そして凝固剤を加えたら、木綿豆腐よりも長く、しっかりと圧力をかけます。木綿豆腐や絹ごし豆腐はこの後、水にさらしてアクを抜きますが、沖縄豆腐はその工程がありません。そのため、木綿豆腐よりも水分含有量が少なく、しっかりとした豆腐になります。

また、にがりに海水を使用するため少し塩味を感じることもあるでしょう。

開封した状態で冷蔵保存


一度開封してしまった豆腐を冷蔵庫で保存したい場合は、以下の方法がおすすめです。

1. 豆腐より一回り大きいサイズの密閉容器に豆腐を入れる。
2. 豆腐がかぶるくらいの水を入れて蓋をして密閉し、冷蔵庫で保存する。
水は適宜入れ替えると豆腐が長持ちしますので、夏場は1日2回、それ以外の季節は1日1回入れ替えるようにしましょう。

保存容器がきちんと密閉できるかどうかが、日持ちさせるうえで大切なポイントになります。

保存期間

約5日

パックに入っている水の役割は?

豆腐のパックに入っている水の役割は2つあります。

1つ目は緩衝材の役割です。輸送するときに加わる衝撃で崩れてしまう可能性があります。そのため、水の中に入れておくことで輸送中の豆腐の崩れを防止しているのです。

2つ目は乾燥防止の役割です。豆腐をそのまま容器に入れておくと、含まれている水分がどんどん外に出て乾燥してしまいます。そのため、水の中に入れて保存しているのです。

水なしでも保存できるの?

水に浸す方法よりは保存期間が短くなりますが、水に浸さなくても保存は可能です。

密閉容器の中にザルや皿を敷き、その上に豆腐をのせて冷蔵庫で保存します。時間の経過とともに水分が出ますので、その都度捨てましょう。豆腐が水にさらされないぶん旨味や栄養が逃げにくいというメリットがあります。

冷凍保存する場合

豆腐は一度冷凍すると、解凍しても食感が元に戻りません。しかし、逆にこの特徴を調理に活かすことも可能です。これを踏まえて冷凍保存する方法をお伝えしますね。

1. 豆腐をキッチンペーパーでしっかりくるみます。
2. 深めの皿に豆腐を入れて重しをします。
3. 豆腐を一晩冷蔵庫に入れて水分を抜きます。
4. 水分を抜いた豆腐を適当さな大きさに切り分けてひとつずつラップにくるみます。
5.金属製のトレーに載せて冷凍庫で凍らせます。
6. 凍った豆腐をまとめて保存容器や保存用袋に入れて冷凍庫で保存します

凍らせた豆腐は購入時よりも黄色味が強くなりますが、品質には問題ありません。

保存期間

約1ヶ月

美味しい解凍方法


冷凍した豆腐を解凍する方法は、冷蔵庫に移して解凍しましょう。

解凍すると高野豆腐のように水分が少なくなり、お肉のような食感に変わります。そこで細かく刻んでそぼろのように味付けして豆腐のそぼろ煮を作ったり、衣をつけて揚げることで、ナゲットや唐揚げのように調理することも可能です。

痛み始めた豆腐の見分け方

豆腐は傷んでくると、黄色に変色します。その後、表面や水にぬめりが出てきて糸を引いたり、異臭がしてきます。

ひどくなるとカビが生えたり、ガスが発生してパックが膨張してくることもあります。これは大豆が発酵してガスを出すからです。同じ大豆の発酵でも納豆のように食べられる状態ではありません。購入してきた状態とは異なっていたら、廃棄して食べないようにしましょう。

ひと工夫で長持ち!豆腐を上手に活用しよう

「畑の肉」とも呼ばれる栄養満点の大豆を原料にした豆腐は体によく、健康的な食生活にはもってこいの食材です。調理の目的に合わせて保存方法を変えると、様々な料理に活かすことができますよ。ぜひ試してみてくださいね。

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