独特の風味と滋養強壮効果で薬味や肉や魚の臭み消し、料理の隠し味や元気を出したいときに欠かせない「にんにく」は、ぜひ常備しておきたい野菜です。

でも、にんにくはまるごと1玉で売られていることが多く、どうしても余りがち。そんなときに役に立つ、にんにくの適切な保存方法を紹介します!保存方法を工夫することで、にんにくの使いみちの幅も広がりますよ!

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にんにくの選び方


お店に売っているにんにくは普通、白く乾燥していますよね。にんにくは土から収穫したそのままでは水分が多くすぐに傷んでしまうので、1ヶ月ほど乾燥させてから出荷させているんです。水分が残っているにんにくは痛みやすいので、よく乾燥したものを選びましょう!

よりおいしいにんにくを選ぶためのポイントは、大きさ、固さ、茎の部分です。

球根の部分が大きくて固く白いもの、また茎の部分も固く締まっているものがよいにんにくです。逆に、球根部分が茶色かったり柔らかめのものは、古くなり始めているのでやめておきましょう。

また、芽が出ていないかどうかも要チェック。にんにくは芽が出るとそちらに栄養分が移動してしまうので、球根の部分がスカスカになってしまいます。

にんにくの上手な保存方法

にんにくの保存に適した気温は0〜6度程度です。涼しい時期なら常温保存でも大丈夫ですが、気温が高いと傷んでしまったり、芽が出てきてしまうので基本は冷蔵庫、できればチルド室で保存するのがベストです。

さらに、保存場所の湿度にも要注意。にんにくは湿気を嫌うので、乾燥した風通しのよい場所で保存するのが基本です。野菜なので冷蔵庫の野菜室に入れてしまいがちですが、野菜室は湿度がとても高いので、にんにくの保存には不向きです。

常温保存する場合は冷暗所へ

にんにくを常温保存する場合は、皮のついたまま風通しのよい涼しい日陰で保存します。ビニール袋などに入ったままだと蒸れて傷んでしまうので、ネットや通気性のよいカゴ、箱に入れるのが長持ちのポイントです。にんにく同士が触れ合うとそこから痛みやすいので、あまり詰め込みすぎないように気をつけましょう。

常温保存ではネットなどにひとつひとつ入れて吊るして保存するのがベストですが、複数入れる場合はひとつ入れるごとに紐や輪ゴムでネットを縛るのがおすすめ。にんにく同士が直接触れ合うのを防げます。

また、箱やカゴに入れておく時は、見えないところにカビや虫が発生しやすいので要注意。特に古い箱にはカビや虫がつきやすいので、こまめにチェックしましょう!

涼しい時期なら数週間は保存可能ですが、湿気の多い梅雨の時期や気温の高い夏場は避けるようにしましょう。

保存期間

約1ヶ月

にんにくから芽が出たらどうすればいいの?


長い間保存をしていると、いつの間にかにんにくから芽が出ていた…ということもあります。

じゃがいものように芽=毒だと思って捨ててしまう人もいるかと思いますが、にんにくは芽もおいしく食べられるので、できれば調理に使いましょう!

芽だけではなく、伸びた茎や蕾も食べられますよ。球根の中の芽も食べられますが、食感が固くアクも強いので取り除くのがおすすめです。

放置したにんにくから出てきた芽は、スーパーで「にんにくの芽」として売っているものと同じものです。このにんにくの芽は、ビタミンや食物繊維などの栄養がたっぷり。緑色で見た目も鮮やかなので、下茹でをして炒め物や揚げ物、おひたしなどにするのがおすすめです。

芽や蕾も下茹処理を

にんにくの芽の下茹では、カットせずそのままがおすすめです。そのまま下茹ですることで、切り口からの栄養分の流出を抑えられますよ。ただし蕾の部分は火の通りが早いので、蕾がついている場合は茎から切り離しておきます。

塩を入れた熱湯ににんにくの芽を茹でて2〜3分茹でた後、さっと氷水にくぐらせてザルで水を切ったら下茹で完了です。蕾の場合は15秒くらいで火が通るので、茎が茹で上がる直前に蕾をお湯に加えて茹でましょう。さっと氷水にくぐらせることで、鮮やかな緑色をキープできます!

下茹でしたにんにくの芽は食べやすい大きさに切って料理に加えましょう!斜めにカットすると、より味が染み込みやすくなりますよ。

冷蔵保存は保存袋に入れるよう

にんにくの保存に適した温度は0〜6度なので、生のまま保存する時は冷蔵庫のチルド室がおすすめです。常温のときと同じく、皮は剥かずにまるごと保存します。

ただし、においの強いにんにくはそのまま冷蔵庫に入れると冷蔵庫や他の食品ににおいが移ってしまうので、ジッパー付きの保存袋などに入れておきましょう。さらに、袋に入れる前に新聞紙にくるんでおくと余計な湿気を吸い取ってくれるので、より長持ちします。

冷蔵庫での保存は1ヶ月程度です。いつ買ったか忘れないように、袋に日付を書いておくと便利ですよ。

保存期間

1〜2ヶ月

冷凍保存は使いやすい形にしてから


さらに長く保存したい時は、冷凍保存がおすすめです。スライスやすりおろし、みじん切りの状態で冷凍しておけば、使いたいときにさっと使えてとても便利。また、使いかけのにんにくを保存したいときにもおすすめです。どちらの場合も、いったん解凍して再冷凍すると風味や食感が悪くなってしまうので、使う分だけ解凍するようにしましょう!

すりおろしやみじん切りにんにくは、冷凍保存ができるジッパー付きの袋に入れた後に薄い板状に広げて冷凍します。このとき、金属製のトレーなどの上に乗せると急速冷凍ができて風味が落ちにくくなりますよ。

薄い板にして凍らせることで、使いたい分だけポキポキと折って使えるのでとても便利です。1回分ごとに割り箸などを挟んでスジを付けておくと、より割れやすくなるのでおすすめです!
すりおろしやみじん切りにんにくは約1ヶ月ほど保存できます。

スライスにんにくを冷凍する場合は、薄くスライスしたにんにくをラップで包んだあとに、冷凍保存ができるジッパー付きの袋に入れて保存しましょう。ここでもやはり金属製のトレーなどにのせるのがおすすめです。

冷凍するとき、にんにく同士が重ならないように広げておくのがポイント。広げておくことで凍ってもにんにく同士がくっつかないので、あとで使う分だけ取り出しやすくなります!

カチカチに凍ってしまえばにんにく同士はくっつかないので、小さめの袋やタッパーなどに移しても大丈夫です。スライスしたにんにくは3ヶ月ほど保存できるので、少しずつ使うのにおすすめです。

保存期間

約3ヶ月

作り置き保存でグンと長持ち


さらに、便利ににんにくを保存しておく方法として、オリーブオイルに漬けて保存する方法があります。漬け込んだにんにくが長持ちするだけでなく、オイルにもにんにくのおいしい風味が移って一石二鳥。パスタや炒めもの、サラダなどに大活躍します!

作り方は、皮をきれいに剥いたにんにくを好きなだけ清潔な瓶に入れて、オリーブオイルをにんにくが完全に浸かるように注ぐだけです。にんにくが空気に触れてしまうとそこから傷んでしまうので、オイルはたっぷりと注ぎます。

オイルに香りが移るまでは2〜3日寝かしておけば、おいしいガーリックオイルが完成します。お好みで鷹の爪やローズマリーなどのハーブを一緒に入れておけば、さらに風味豊かなガーリックオイルになりますよ!

漬けているにんにくもオイルの旨味がしっかり染み込んでいて、そのままお酒のおつまみやごはんのおともにぴったり。もちろん、料理に加えてもおいしく食べられます。

にんにくのオリーブオイル漬けは、中のにんにくもオイルも1ヶ月を目安に使い切るようにします。使うたびに空気に触れて酸化が進んでしまうので、小さめで細めの瓶で作るのがおすすめです。

乾燥にんにくスライスにすればサラダにも!

天気がいい日が続くなら、にんにくのスライスを天日干しにしてドライにんにくチップスにするのもおすすめです。にんにくスライスを乾燥させることで栄養も旨味もぎゅぎゅっと濃縮されるうえに、すぐに使えてとても便利。さらに、生の状態よりもにおいが抑えられるので、にんにくのにおいが苦手という人にもおすすめです。

作り方は、まずにんにくを輪切りか縦半分に切り芯を取ります。薄くスライスしてザルに並べ、途中上下返して2日間ほど干せば乾燥スライスにんにくの完成です。

完成したドライにんにくチップスは、オーブントースターの予熱で軽く焼けばローストガーリックに、油で揚げればフライドガーリックになります!どちらも砕いてサラダやパスタ、カレーのトッピングにすれば、ポリポリとした食感と香ばしい風味がおいしいアクセントになりますよ!

まるごとにんにくを上手に保存しておいしく食べよう

様々な料理にアクセントを与えてくれるにんにくの選び方と、おいしい保存方法を紹介しました。にんにくは湿気を嫌うので、濡れないように気をつけるだけでもとっても長持ちします。

まるごとにんにくを買ってきても使い切れずダメにしてしまっていたという人も、ぜひ今回紹介した保存方法から自分に合うものを試してみてくださいね!

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