他の野菜にはない独特の食感と風味が楽しめるうどは、下処理を行うことでより美味しく召し上がることができます。
今回は、新鮮なうどの選び方から正しい下処理、長持ちする保存方法をご紹介します。ご自宅でうど料理を作る際の参考にしてみてくださいね!
うどの旬はいつ?
春になるとスーパーでよく見かけるうど。最も美味しく食べられる時期はいつなのでしょうか。
実はうどは3品種に分類され、品種によって旬の時期にも違いがあります。その中でも通年楽しめるのが日光の当たらない室内で育てられる「軟化うど」、もしくは「軟白うど」と呼ばれているものです。
この品種は江戸時代の終わりごろから東京・吉祥寺周辺で育てられるようになりました。この地域の土質が軟化うどの生産に非常に適していたために著しく発展が続き、現在では全国1位のうど生産地域になっています。
2種目の埼玉・山形・群馬県で栽培されている「山うど」の旬は3月~5月のあいだ。この時期に収穫されるうどは一般的に「春うど」と呼ばれています。
他にも「寒うど」と呼ばれる冬に収穫されるうどもあります。どちらも美味しいですが、より風味を楽しみたいという方は春うどがおススメです。
3種目は「野うど」という野生のうどです。主に山に自生している人の手が加わっていない天然物なので非常に貴重な品種です。
代表的な野うどとしては、大山うどが有名ですね。比較的暖かい南の地域では3月頃から、東北地域では6月頃が収穫時期になっているため旬の時期にはかなり幅があります。
獲れる地域間に距離があるので手に入れるのは難しくなりますが、美味しいうどを食べられる期間が長いというのは嬉しいですね。
うどの選び方
ここでは、軟白うど」と「山うど」を選ぶときのコツをご紹介します。
軟白うどの場合
同じうどであっても育ち方や収穫された時期によって鮮度も異なります。選ぶ際のポイントを解説するのでぜひ参考にしてみてください。
①水分が多く、みずみずしい状態のもの
②根の部分から穂の先端までが均一に太いもの
③全体がビッシリと産毛に覆われていて、触るとチクチクするもの
このような軟白うどはしっかりした歯ごたえがあります。しっかり見極めて選んでくださいね。
山うどの場合
次に、山うどの選び方についてご説明いたします。以下のような特徴を持っているものを選ぶといいでしょう。
①芽に水分が多く、みずみずしい状態のもの
②丈が短めで太くしっかりしているもの
③全体がチクチクした産毛に覆われている状態のもの
うどの下処理の仕方
うどはアクや「タンニン」という苦みの成分が多く含まれている野菜です。
そのまま料理に使うとじゃがいものえぐみのような味が残ってしまい美味しくないので、事前にアク抜きを行うようにしてください。
手順
1.包丁の背の部分で、うどの表面に生えている産毛をそぎ落とす。
2.用途に合わせて好みの大きさにカットする。
3.皮を厚めにむく。その後、酢水に浸けて5~10分ほど置いておく。
※皮部分も一緒に下処理をすれば料理に使えるので捨てないでくださいね。
生のまま使いたい場合は、酢水に浸ける時間を通常より15~20分ほど長めにするといいでしょう。かなり苦みが抑えられます。
うどの保存方法
冷蔵保存する場合
うどをサラダや和え物にして楽しみたいときは冷蔵保存がおススメです。軽く湿らせた新聞紙でうど全体を包んだ後、冷蔵庫の野菜室で保存するようにしましょう。
ちなみに、常温での保存も可能です。湿らせた新聞紙で包んだあと、冷暗所で保存するようにしてください。うどは日光に当たるとアクと苦みの量が増えるため、光が当たらない場所に置いておくことが美味しさを保つ秘訣です。
冷蔵・常温どちらの保存方法も日持ち期間は2~3日ほどです。早めに食べ切るよう注意してください。
冷凍保存する場合
3日以内に消費できないときは冷凍保存してください。穂の先端部分は生の状態のままが1番美味しいので冷凍せずに早めの消費をおすすめします。天ぷらにすると風味を最大限に活かすことが出来ますよ!
手順
1.『うどの下処理の仕方』の手順に従ってアク抜きを行う
2.沸騰したお湯に入れて下茹でする
※酢水で茹でれば綺麗な白色に仕上がります
3.常温で完全に熱が取れるまで冷ます
4.水分をよく切ってから、1回に使う分量ごとに小分けしてそれぞれラップで包んでから大きめのフリーザーバッグに入れて密封する
5.冷凍庫内で保存する。
冷凍後も出来るだけ食感を残しておくため、下茹でする時間は2〜3分程度にしておきましょう。
小分けにしてから保存しておけば、使いたいぶんだけ取り出して解凍出来るので便利ですよ。冷凍すれば1か月ほど日持ちしますが、それ以上保存したい場合には塩漬け・みそ漬けなどにして保存するという手もあります。
美味しい解凍方法
冷凍したうどを美味しくいただくために、食べる直前に冷凍庫から取り出して常温で自然解凍してから食べるようにしてください。
冷凍のうどは煮物や味噌汁に入れたり、炒め物にすると美味しいですよ。上手に下処理できていれば、食感が十分に残っているのでサラダにしてもおいしいですよ!
また、『うどの下処理の仕方』の中で皮も食べることが出来るとお伝えしましたね。皮の部分は天ぷらなどの揚げ物にしたり、他の野菜と一緒に炒めてきんぴらにするのもおすすめです。
独特の歯ごたえがあってとても美味しいので、いつも皮は捨ててしまうという方もぜひ作ってみてください。
うどを上手に保存しよう!
普段何気なくうどを選んで買っている方も多いと思いますが、鮮度が高いうどを見た目だけで簡単に見分ける方法があるなんて驚きですよね。
それぞれの品種の旬に合わせてぜひ一度購入してみてください。独特の風味にハマってしまうかもしれませんよ!